先日アップした『「トレイルランナー」と「トレイルを走る人」』はシェアやFBページへのコメントなど、反響をいただきました。
実はこうした話題はMMAを始めた頃(2013年)からあって、その都度ブログに書いて、毎回そこそこの反響をいただくことが多かった。
トレイルランニングのマナー&モラル問題に関して危機感を持っている方が多くいることは感じるけど、あまり事態が解消しているようには思えない。
その理由としてぼくが想像するに
・トレイルランナー自体が新陳代謝しているため、危機感を持っている方が去り、モラル&マナーを知らないランナーがあらたにトレイルランニングを始める(永遠のリセットスパイラル状態)
・そもそもこうした問題に関して「悪く思っていない」「気付いていない」「知る機会がない」トレイルランナーが少なからずいる
という状況なのではないだろうか。自戒も含めて、問題意識と事態解消に向けての気持ちに継続性がないのだ。
「提案なき問題提起は片手落ち」が信条なので、ぼくなりの解決策を考えてみた。
大前提として、継続的な問題解消に向けた活動が必要なのだと思う。点と点ではなく、線になるような。そして、その活動により、トレイルランニングをやる限りは絶対にモラル&マナーを知る状況を作ってしまう。これが理想。
1.トレイルランニングのレース、イベントにおいて、必ずモラル&マナーの説明の時間を作る
トレイルランニングをやっている多くの方は、レースやイベント(練習会)などに参加する機会があるだろう。そこで、レースやイベントの始まる前に、必ずトレイルにおけるモラル&マナーの説明をする時間を設けるのはどうだろうか。
できれば言葉よりも実演。昔UWFやリングスは大会スタート前にリング上で若手によるルール説明の実演があったが、あんな感じ。言葉だけよりも説得力がある。時間にしても5分-10分程度で済みそうだし、しつこいくらいやってこそ効果がありそう(自覚のない方もいるので)。
2.トレイルランナーにトレッキングを薦める
トレイルランナーは山登りから入った方と、ランニングから始めた方がいると思う。前者に関しては、山のモラル&マナーは把握していると思うので、後者の方々にトレッキングを薦めるのはどうだろうか。例えばトレイルランニングのイベントを、月イチだけトレッキングに変えてみるとか。
ハイカーさんとトレイルランナーとの間には相互理解が足りていないと思う。理解できない相手は怖いもの。だから反発心も起こりやすい。そこで、トレイルランナーは山では新参者なので、まずはハイカーさんに寄り添ってみる。ハイカーさんの立場になれば、理解できることもたくさんあると思う(どちらが正しいという話ではない)。
3.モラル&マナーの映像を作って、シェアする
これは以前専門ショップが集まってモラル&マナー問題について話しあった時にも出たアイデアだけど、モラル&マナーや想定されるトラブルを5分程度の映像にしてYoutubeにアップ。それをシェアする。
映像ならメールやLINEなどでも簡単にシェアできるし、スマホで見ることもできる。できれば影響力のあるトレイルランナーに方に出演していただけば効果アップ。レースやイベントの事前案内のメールにアドレスを記載もできるし、映像であれば広がりやすいと思う。
かかる経費は関連する方々でシェアすれば、そんなに大きな負担にはならなさそう。
これはぼくのイチアイデアであって、完全な正解とは思っていない。ただ「トレイルランナーのモラル&マナー問題がある」状況に対して、ショップやイベント&レース主催者、市民ランナーなど、様々な立場の方たちが活発に意見を交し合ったり、(小さくても)行動し続けることで解消の糸口につながるのではないだろうか。
問題意識を感じている人も、実際にトレイルでモラル&マナーを守らない人たちも、欠けているのが当事者意識。大きな事故が起きたり、トレイルランニング禁止区域ができる前に、他人事と思わずみんなでできることを少しでもやっていきませんか。
個人的にはそもそも「トレッキング」「トレイルランニング」と分けることがナンセンスという気もする。同じ山を楽しむ人たち。根底にあるモラル&マナーは共通しているはず。あ、「山を走る人」は山自体には興味がないかもしれない。。。