先週末は世界遺産のまち熊野市で初めて開催される大会、熊野古道トレイルランニングレース「KUMANO OLD TRAILS 2013」のミドルコース30kmを走ってきました!
世界遺産を走れるということと、観光も含めて行きたいと思ってエントリー。しかも世界遺産でトレイルランニングのレースを開催しちゃおうというガッツと地元の理解が素敵なことだと思って興味を持ちました。第一回というのもワクワクしますよね。
ただ、まぁまぁ、正直なところ、熊野古道はどこから行ってもすこぶる遠い場所(笑)移動に時間がかかるぶん、前後お休みを取って行くくらいの気合が必要です。心折れ部のメンバーは何人かが同日開催の『身延山七面山修行走』(こちらも第一回開催)の方に出るということで、初めてのひとり参戦。奥武蔵仲間のキドさんのはからいでトレイル鳥羽ちゃんのみなさんにご一緒させていただきました。
熊野古道は三重側と和歌山側に分かれていて、今回の会場は三重側。東京からは新幹線で名古屋まで行き、そこから特急に乗り換えてどんぶらこ。約6時間〜7時間かけて向かいます。私は乗り継ぎが悪くて名古屋からなんと4時間半のワンマン運転の鈍行列車!熊野市駅に着いた頃にはすっかり真っ暗。前日は熊野市駅近くの民宿ハタイに泊まりました。
翌朝、朝日を見つつ、車に乗せて頂いて会場へ。
熊野市駅から会場までは山を越えて車で約40分。いやはや、すごいとこだな。とにかく寒い寒い寒い寒い・・・。ダウンを着ていないと寒い。
会場には特に協賛ブースはなく、ステージもちょっとした段差に上がって話す感じで、かなりこぢんまり。そしてスタート地点はなんと民家の間!(笑)道の横には地元の方々がニコニコしながら「がんばってね~」と声をかけてくれます。
参加者が600名弱?とはいえ、かなり縦長に並ぶことになったので、スタートの合図がわからなかったけれど、ぞろぞろと歩き始めます。民家の間を抜けて大きな橋に出たところから周りの参加者が急にどんどんスピードを上げて、全体的にキロ5分くらいのペースでロードを走ります。なぜ?(笑)
そこからのコースは、田んぼの間を抜けて田舎道のロードを数km走り、最初のトレイルに入ります。ここで少し渋滞。でも参加者が少ないだけあってさほど長く続くことなくすぐに解消。来年以降参加者が1000人超えるとちょっと長い渋滞になるかも。
トレイルの合間で時々集落があり、おじいちゃんおばあちゃんが玄関先で一人一人に声をかけて応援してくれます。全体を通してトレイルとロードの割合は半分半分くらいかな?というくらいロードが多いけれど、要所要所に立っている係員の方が作業着を着たおじいちゃんやカッポウ着を着たおばあちゃんで、とっても優しくて心が温まります。
写真はないけれど、エイドは2つ。バナナやみかん、ポテトチップスのほかに茶がゆやお味噌汁もふるまわれていました。私は、終始走れるコースすぎて、食べると胃がおかしくなりそうだと思ってエイドはほぼスルーでした。
ひとつめの山がちょっといじわるな上り。標高約700m地点まで登るのですが、これがトレイルではなくアスファルトと砂利の坂道を延々登らされるのです。長い。とにかく長い。そして長い。本当に長い。全部走るなんていう気合は途中で折れて、ちょびっと早歩きそしてまた走りの繰り返し。ここでもうちょい頑張れていたら4時間切っていたのに(悔)。その坂道が終わった途端に標高200mくらいをガガガッと上がる急登。
最高地点を過ぎてからの下りは本当に最高!めちゃくちゃ最高!とにかくふっかふかで、高級羽毛布団レベルでふかふかで、なかなかの激下りだけどたまにズルズルスライドしながらスピードに乗って降りていくのが超楽しい。前後にいた参加者3~4人とキャーキャー言いながら走りました(笑)
ひたすら下って下って、走れすぎて止まれないフラットなシングルトラック、それからトロッコの線路をまたいだり、なぜか民家のビニールハウスの間がコースだったりという可笑しな道なんかも経て河原へ。(第二エイド前)
第2エイドまでついたらもう30kmのうち残りたった3~4km。最後にひとつ山を越えるところがあって、走れるコースだけにあんまり足が残ってなかったりしたけれど、苔むしたトレイルはやっとなんだかいわゆる熊野古道っぽい雰囲気。
淡々と登りきったらあとはとにかくがんがん下るだけ!大半がアスファルトの車道であと 少しのトレイル。そして次第に声が聞こえてきたら民家の間をすり抜けてゴール!
結果、4時間10分。女子ミドル(30km)113人中29位でした。
4時間10分とか言われると4時間切りたかったなぁなんていう欲が出るけど、自分の中ではスリーピークス、キタタン、信越に続いて4回目の大会で、一番気持ちよく走れて終始楽しいレースでした!順位も半分よりも上でなんだか嬉しい。これからもっとがんばろう~♪と思えるいい区切りになりました。
トレイルランニングを始めて1年弱、早々に怪我と故障を重ねたことで足の痛みに悩まされて、痛みを我慢して走るか、痛みが出ないようにセーブして走るかのどちらかでした。常に不安が一緒であまり楽しむ余裕もなく。だけど一生懸命鍼に通って、ちまちまとひとりで山に行ったり、知らない人の中に飛び込んで練習に行ってみたり。たくさんは練習できなかったけど、苦しいときの楽しみ方を色んな人が教えてくれたという感じです。
まだ今週末の「みたけ山トレイルラン」がありますが、来年色んな大会に出られることが楽しみになってきた!初めて山を走ったちょうど1年前のあの高揚感をやっとまた思い出せました。
完走率100%。
会場や運営は少々不安なところもあったけれど、その数字がこの大会の温かさと素晴らしさを物語ってる気がします。また来たいな。
(遠いけど。笑)
※一部の写真は一緒に行ったトレイル鳥羽ちゃんの野田さんから許可を得て拝借しました。綺麗!