3/30(日)六甲縦走キャノンボール大会に参加してきました。
涙こそギリギリ出なかったものの、今までで一番、本当に辛くて辛くて何度も泣きそうになりました。キャノンボール恒例の雨模様(というか暴風豪雨)は前半まで、後半は自分の泣きの嵐でした。【大荒れ】だったのは、私自身です。
原因は、ひとつが、自分のレベルをちゃんと認識して、エントリーの判断をしなかったこと。もうひとつは、ただ、単純に、練習不足、筋力不足、スタミナ不足。レベルが低い、それだけのことです。だからこそ、本当に悔しくて悲しくて申し訳なくて、基本的にはプラス思考でまいっかタイプの私ですが、何故か途中でもうこんなにも楽しくないなんて最悪だ、という気分に陥ってしまいました。(暗くてすいません。笑)
足が痛くて悔しくても、ハンガーノックになって悔しくても、それでも大会は楽しかったのに、こんなに精神的にやられたのは初めてでした。でもそれでも、なんとか9時間40分くらいでゴール。スタートからゴールまで、本当に山あり谷ありでした。
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SPEEDでエントリーしようと思っていたら、早々に定員に。その話をしたら、TEAMエントリーしないかというお誘いが。片道56kmを5人全員で走る方法。いや、私だと遅すぎて・・・と一度は言ったものの「大丈夫だよ!」と言ってもらってレベルの差をわかっていながらも混じることにしたのです。正直、軽率でした。
スタートは8:30頃。
キャノンボールはほぼ毎回のように雨が降る、と言われていてその伝説通り、すでに前夜からすごい雨。そこからさらに雨風が強くなり、トレイルは滝状態。あまりの濁流にエスケープも考えよう、という話に。
ただ、そんな濁流でもやはり強い人は凄い。登りもガンガン登り、走れる傾斜はばりばり走る。私は早々について行けず、必死で追いかけるも息が上がり、過呼吸みたいになるわ心臓痛いわで、8kmを過ぎるあたりですでに「これは、もう、ただ迷惑をかけるだけだ」と判断。
ひとりで行くか、ひとつ目のエイドでのエスケープを真剣に相談。だけど「大丈夫、ゆっくりで行こう」と許してもらえません(笑) 不安いっぱいのなか、ペースを合わせていただいて、アスファルトのコースを進みます。ロードなら、速くはないけど、なんとか。なんとか登りもちょびちょび走れる。
アスファルトは摩耶山で一旦一区切り。摩耶山での休憩で震えるほど寒く、温かいものを食べても、それでも寒い。前日から走るPOWERの部では往路で終えた人も多かったのだそう。私は、ゆっくりペースだったから、余計に冷えてしまったのかも。今回アームウォーマーの汗冷えにも悩まされました。
半泣きダウナー(苦笑)状態が続いたのは摩耶山からのしばらく。きっとみんなにとってはかなり「ゆっくり」ペースで走ってもらっていたのだと思うけれど、それでも私の10倍くらい速い。たった10数kmで足を使い果たしてしまった情けない私は、そんなみなさんの気遣いにも応えられず、全くついていけない。追いかけても追いかけても姿が見えない。TEAMなのに、ひとりで走ってる。その先で寒い中みんなは何分もじっとして私を待ってる。
「やっぱりあまりにも待たせてしまうので先に行ってください。ひとりでゆっくり行きます。」そう何度か言ったけれど、「いいよ、マイペースで」そう言ってはずーっと先の方で待っていてくれている。
ゴール後そのまま東京に帰る人もいて、このままでは日が暮れるし、電車にも間に合わない。私でなければ、もっと走れて楽しくて、みんな同じペースで走れるわけで、わかっているけれど、それでも足が全然進まなくてプレッシャーに押しつぶされながら、すごく悲しい気持ちに。なんでこんなにもレベルが違うのをわかっていてエントリーしたんだろう。大好きな山だけど苦しくて景色なんて見てられない。そんなことで頭がいっぱいになりながら、ただただ無心で感情をゼロにして、進みました。ゴールした後、「あんなに笑ってないエマちゃんはじめて見たよ(笑)」と言われたほど、本当に返事をする元気もなくなっていました。
けれど、後半は、エイドがすごく多くて、地元の人が食べ物や飲み物を色々工夫して用意してくれている光景をたくさん目にしました。みなさんすごく優しくて、タッパーに入った手作りの梅干しやきゅうり、レモンを薦めてくれる。「ランナーがコーラが好きって聞いたから」とコーラをわざわざたくさん買ったのだという人、迷いやすい住宅街の攻略マップをコピーしてくれている人、車で電気ポットと飲みものを積んできた人、リュックいっぱいに食べ物を詰め込んで道端で配ってくれている人。
寒いなか、わざわざ、何時間もひとりでそこに立っていてくれているんです。笑顔で話かけてくれて、本当に元気が出ました。道行く人やハイカーさんまで「もうちょいやで~」と笑顔で応援してくれる。ほんと、優しいですね、と何度つぶやいたことか。そういう温かさに触れて、少しずつ落ち込みまくった気分が回復してきて、足は進まないものの「みんながいいよって言ってくれているんだから、遅いけど最後までがんばろう」と思えるようになりました。
やっぱり最後の最後まで姿が見えないくらいついていけなかったけど、それでも最後のゴール手前でみんなが待っていてくれて、手をつないでゴールしました。約44km。長い距離じゃないのに、あまりにも辛くて、ゴールは本当に嬉しかった。
課題はたくさん。
でも、なにより、やっぱり本当にまだまだ「大会を楽しく走破する」には練習不足だと反省しました。みんなと同じように走れるようになりたい。ついていけていたら、どんなに楽しかったかな。すんごいしんどかったけど(笑)、STY前に辛い思いの中で走る経験が出来てよかったと思います。
「いい練習だね」
「きっとこれでまた強くなるよ」
「こんだけ頑張れたんだからSTYは全然大丈夫だよ」
「頑張ったね」
そう言ってくれた一緒に走ったみなさんに感謝。きっと自分達のペースで走った方が楽しいはず。それでも、私を速い人達に混ぜてくれる、その懐の深さこそが何よりもありがたいことだと改めて感じました。
そして、全然山並みや景色を楽しめなかったけど(笑)六甲は本当にいい山だと思います。縦走ルートは想像以上にキツく、変化も多彩で、それだけきっと味わいがある。そして、大会に関わっている方やボランティアの方々の温かさが最高でした。また出たい大会になりました。キャノンボール。
※写真は大会facebookとボランティア(!)の方の写真を頂いたものです。
写真撮影まで、ボランティア(大会のファンなのだそう)の方とはすごい!
6 コメント
お疲れさまでした。
僕も神奈川からPowerに初参戦しました。
往路はともかく復路はほとんど走れず、ほぼ24時間かけてゴールしました。
Powerの完走率は20パーセントくらいだったそうです( ̄0 ̄)
次はしっかり準備してお互いリベンジを果たしましょう!
>がずーさん
24時間!それはおつかれさまでした。POWERの方はきっとさらに過酷でしたよね。尊敬します。
強くなってきっとまた参加します^^
キャノンボールお疲れ様でした。
私もSPEED初参加でしたき最凶で最高でしたね。
いつからパワーに出てみたい…
>イシマルさん
参加されていたのですね。お疲れ様でした!最凶!(笑)トレイルランナーはどんな状況も逆に(?)最高だと楽しめるのがいいですよね。パワー、私はもっと修行を積んでから参加します~!
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[…] 2014.03.30 六甲縦走キャノンボール TEAM 56km 累積標高差2,800m 暴風・豪雨のなか、速いメンバーについていけなくて半泣きになりながら走ったレース。このレースがその後アクセルを踏むきっかけになった大事な経験になった。 09:54:00くらい (RACE REPORT) […]