STY一週間前、チャレンジ富士五湖の応援の日程に合わせて前日入りで試走に行ってきました。
場所はうわさの(?)本栖湖(A10)→鳴沢(A11)。私は初めてで全体的にちんぷんかんぷんですが、今までのコースから「変更になった」部分です。山場は天子で終わりじゃない、その後の竜ヶ岳と本栖湖が案外キツいという。
UTMFの169kmに比べりゃたった91km、されど91km。私にとっては初めてレースで夜を越えることもあり、不安がいっぱい。試走で少しでも当日の気分転換?になればと期待して一週間前の疲労覚悟で行ってきました(笑)
4/19(土)朝。天気は晴れ予定だったのに富士山周辺は朝靄がかかっていて真っ白。空も真っ白。車から出ると、すぐに戻りたくなるくらい寒い!!おなか冷える!!!このあたりでは山のふもとでも標高が1000m近くあり、えらく冷える。
着込んで準備して、本栖湖エイド近くからトレイルに入ります。『本番では60km以上走ってから登る箇所か・・・』なんて考えながらつづら折の坂を上ります。本栖湖周回トレイルの印象は、やせたキワどいトレイルや雪崩だか崖崩れのような跡があるところもあり、夜に通ることを考えると少し心配。ただ、中ノ倉山登ってしまえばさほどキツくなく、むしろ下りきってからの鳴沢までの長い樹海?ゾーン&ロードの方がダレてしまいそうでした。
富士山が見える絶景ゾーンだけど通過するのは夜。そしてせっかく日中に来たけど景色はゼロ。がーん。
とにかく、行ってよかった!
きっとすっかり疲れた60kmからの後半で、「あ~ここ試走したとこだ~~」なんて思いながら走れると思うとちょっと楽しみが増えました。
注意したいことがひとつ。日中でもかなり寒かった。パノラマ台1328mかつ昼間で、こんなに寒いなら天子山塊はいったいどうなるんだ。あまりにゆっくり歩くと寒い。常に動いていないと汗冷えする。日中が暖かくなりそうなだけに寒暖差が心配です。また、晴れ予報と言えど霧雨や靄で天気が決して良いとは限らない気がする。防寒対策はしっかりと。今一度見直します。
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さて、翌日はチャレンジ富士五湖の応援です。
112km、100kに心折れ部のメンバーが計4人出走。ロードのウルトラマラソンなんて想像もできなくて、チャレンジすることだけでも尊敬。参加者は4000人以上だっていうから驚異的です。
前夜から雨が降り、朝の体感温度は0℃というくらい寒い。早朝3時半。まだ暗い。112kmのスタートはなんと4時半なのです。
続いて、5時、5時15分の2回に分けて100kmスタート。会場にいる方のほとんどがロードランナーらしい恰好で、たまにザックやギアでトレイルランナーだとわかる方も少し。手ぶらの人が多いかと思いきや10Lを越えるサイズのトレランザックにパンパンの荷物を詰めている人も。(何が入ってるんだ?!) さらにウルトラだっていうのに仮装ランナーもいて、不思議な雰囲気でした。
13km、30km、57km、95kmとそれぞれ移動する道中に歩道を走っているところを応援しました。初めて見るウルトラマラソン。長い長い100km。選手皆、黙々と走っていて、「がんばって~!」「ファイト~!」「ナイスラン~!」と声を掛けると、ハッとして、手を振ってくれたり笑顔を向けてくれたりします。だけど、進むにつれてどんどん関門に追い詰められていくチャレンジ富士五湖。こんなに関門が厳しいものとは驚きでした。おそらく歩いていたらゴールできないと思います。
トレランよりまして前半突っ込みやすいのか、50kmを超えるあたりから大幅にペースダウンしている人や辛そうに歩く人をたくさん見かけました。それでも諦めず進む姿、見ているだけで泣きそうです。みんなきっと色々な想いで走っているはず。表情になにか溢れ出しそうな感情が見え隠れします。
メンバーのペースと関門を計算しながらドキドキして応援ポイントで待つ。仲間が遠くに見え、手を振りながら走ってきて、そして走り去っていく。足を痛めたり、胃を壊したり。トラブルに立ち向かいながらも足を止めずにゴールを目指す。当日は小雨が降ったり止んだりですごく寒く、決して良い状況だったとは言えないと思います。トレランのように登り下りがあったりと大きな緩急もなく、アスファルトの道を淡々と1日中進むウルトラマラソン。歩みを止めたら終わり・・・。なんて厳しいスポーツなんだろう。精神力が問われるような気がしました。
今回、メンバーのひとりが95kmでリタイアでしたが、ふらふらで危険な状態になるまでゴールを目指したその姿は本当に力強かったのです。実は、最後のエイドで見逃してしまったのだけれど、構わずすでに残り5kmへ向けての登り坂に挑んでいました。まだ小学生の息子さんがそれを知らせに来てくれて、走って追いかけて『あともう少し!頑張ってください!間に合う!』と声を掛けると、まっすぐ前を見て『うん!がんばる!ありがとう!』と力強い声が返ってきました。その時には体調の異常に気付けないほど、走って、少し歩いて、また走って・・・厳しい制限時間をわかっていながらも登り坂を走って先を目指す強い意志を感じました。きっともっと前からずっと限界と戦ってきたんだと思います。それでも自分に挑み続ける姿、応援している私自身が、みんなのそんな姿にすごく心を打たれました。
心折れ部メンバー以外では、アナウンサーでランナーの浅利さんとJOGLIS大阪の森岡さんに何度か会えました。このお二人の楽しそうなこと!途中で写真撮ってfacebookにUPしたりしてる(笑)表情は常に笑顔で、会う度写真にちゃんとポーズしてくれる余裕っぷり。関門にはやや迫られていたけれど、“関門に追われる精神的な疲れ”すら見られない。
ゴール後の二人からは「あんなに楽しく100キロ走れるとは思ってもいなかった」「走れる喜びを感じていた」「ウルトラマラソンは楽しさが延々と続く感じ」という言葉が!
私が最近忘れていたことかもしれない。走るのが好きだし、山が好きだし、長い旅が好きで、独り旅も好き。だからトレイルランニングは好きなことだらけの、すんごく贅沢な、大好物の趣味みないなもんだ。
STYに向けて楽しみだなぁと思いつつも、実はすごく不安で緊張していたのだけれど、チャレンジ富士五湖の応援で気付いたこと、それは
こんなにも最高なレース(STY)を楽しんだもん勝ち!楽しまないともったいない!
自分で選んだ最高の贅沢な時間だ!
ということ。200%で楽しもうと思います。仲間と共に、仲間の待つ場所へ、とにかく自分の限界の限界までゴールを目指して。楽しもう!