幼いころ、学校に行くよりも遊びに行きたくて仕方なかった。塾に行くよりも遊んでいたかった。どこか遠くに行きたかった。学校へ行って、塾へ行って、大嫌いな宿題をして。その繰り返しから逃げ出したいと何度も思った。
父親が先生で、小学校2年生から高校生まで塾に通い続けていたわたしは、「家と会社の往復の毎日だ」というような社会人の愚痴みたいなことを小学4年生くらいで思っていました。子供よりもずっと大変な大人の苦労など理解もせずに、早く大人になりたいな~なんて。
その頃のわたしに言ってあげたい。
がんばれ、あと20年くらいしたら平日に雄叫びあげて山ン中駆け回って遊べるから、と。
そんなわけで、スリーピークスの松井さんの声掛けで集まった平日に遊んじゃいたい大人達で金峰山に行ってきました。
みんなお山大好き、ウルトラランナー!
メンバーには、MMA渋井さんや、スリーピークス松井さん、くだりがこわいらしいけれどめっちゃ速いさいこさんなど、わたし含めMMA Bloggerが4人も。
この日は「山登りだよね?山登りだよね?」という事前確認ではじまったのですが、ウルトラランナーが集って、山登りになるものかしらと思っていたら、そもそもみんなめちゃ走れる恰好じゃないですか。それ、トレランザックっていうんですよ!(笑)
わ、私だけOMM CLASSIC32・・・。(ただトレランザックを玄関に忘れてきただけ)
ルートは、大弛峠~朝日岳~金峰山~瑞牆山麓~富士見平小屋~増富の湯。大弛峠(おおだるみとうげ)は標高2,360m。こんなところに駐車場があるのです。車両が入れる日本最高所の車道峠だそうです。つまりは登山口入ったらすぐに、標高の高い山ならではの樹林帯を歩ける(走れる)わけです。
苔むした森、大好き~。なんてのんびり撮っていたら、みなさんどんどん行っちゃいます。
最初のピーク、朝日岳の標高は2,579m。つまりたった200m程度で山頂です。おっとな~。(いやそれはなんか違う)
ちなみに、わたし、森林限界へ抜ける瞬間がすごく好き。ほら、こういう、視界が開ける直前のこの瞬間、すっごくドキドキワクワクする。たまらない。
「日頃の行いがいいよね~」って言う、山あるある。梅雨の晴れ間の晴天。
朝日岳山頂付近にて。ちょっと見えてないかな?右奥が金峰山。ちなみにこの日の私のシューズは MERRELLのALL OUT CHARGE。適度なクッションが履き心地良くて好き。GWの高島トレイル(いろいろ含めて約89km)で履いたけど、ぜんぜんへたってない。Tシャツは同じくMMA Blogger 太一さんデザインのもの。
朝日岳から金峰山へ向かう道もまた、すごくいい。低山にはない解放感。空が近い。こういう場所にいると空を飛びたくなるのはわたしだけでしょうか。(笑)思わず立ち止まって深呼吸したりなんかして。この日の前日まで、数日間PCに張り付いての作業が続いたので、全身が解放されていく気持ちよさ。頭も身体もスッキリする。なにより、みんなでくだらない話をしたりして全身で笑って過ごすことの楽しさったらもう!大人らしからぬはしゃぎっぷりで、うっひょー!と雄叫びを上げて駈けまわる。
宇宙人が岩持ってきて積んだんじゃないかっていうくらい不思議な様子の金峰山山頂。
金峰山の五丈岩。やっぱり登るよね~!ということで、途中まで登ってみました。(左のちっこいの。) 登るのはともかく下りる時も大変なわけで、みなさんに迷惑をかけないように途中まで。怪我したら元も子もないしね。次来た時にしよう。子供のように喜んで登るけど、こういう時は大人な判断で、ね。
金峰山から小屋への稜線。
「分水嶺トレイル」という縦走型のトレイルレースのコースのひとつ。
分水嶺トレイルとは今年で4年目を迎えた縦走形態のトレイルレース。 奥多摩から4つの百名山(雲取・甲武信・金峰・ 瑞牆)と4つの分水嶺(多摩川・荒川・富士川・ 千曲川)を3日以内で踏破し、清里の獅子岩ま でたどり着く、、登山道95%の大変タフな縦走 レースです。
(引用:TJAR WEBサイト)
いつか出てみたい、分水嶺。こんな景色を見ながらレースの話を聞きつつ歩くと、その憧れがより一層強くなっちゃうな。
金峰山からは瑞牆へ行かずに、沢沿いのルートへ。ほとんど人が踏み入っていない様子。柔らかいトレイルで、しっとり幻想的な雰囲気がすごく良かった!(ただし女子トーク)
ちょっとしたマイナールートを経て富士見平小屋へ。とっても綺麗で、小屋の方も明るく優しい。もうおおよそ下山したようなもの、ということで飲み物を買ってひと休み。
瑞牆山を眺めながら下ることのできる気持ちいい下山ルートを、もちろん、走る!これを走れば、バス停だね!
と、思ったら最後の最後で事件発生。来るはずのバスの時間は休日ダイヤだったようで、なんと、もうバスがない。
「ここから温泉まで何キロだっけ」
「8km~」
「よし、行くか~」
みなさんにとってたいした事件ではなかったようです。誰一人動揺せずスマートに判断を下すところがまた大人・・・。大人の背中を追いかけるわたし。(いや、わたしも年齢的にはじゅうぶん大人。)
さらりと事件らしき出来事はみなさんによって過ぎ去り、山を縦走してきた後の残り8kmの林道をさらりと走る。そして、ささっと温泉に入って、各々帰路へ。そして、翌日は仕事に出かけていく。遊んで暮らせたらなぁなんて思うけど、忙しい日々、大変な仕事、そういうのがあってこその、楽しみ。平日に遊ぶことがかっこいい、ということではないけれど、普段休めないような日に休んで遊んじゃうからこその特別感もあるのかも。会社勤め時代を思い出し、自分の迷走する働き方をちょっと考えちゃったりして。
贅沢な大人の平日。
うん、これだ。これだ、きっと。幼いころわたしが憧れていたもの。わたしが憧れていた大人。日頃仕事をバリバリこなし、だけど遊びも知っていて、いつだってフランクで、健康的で、さりげなくて、笑顔が素敵な大人。そんなみなさんと一緒過ごせて、刺激的で最高の1日でした。よし、もっと仕事がんばろう。
あ~、大人になってよかったな。
みんな、全員年齢不詳すぎで、キュートでかっこいい。
わたしもこんなふうになりたい。
1 コメント
[…] 平日ゆるりと山遊びを楽しむチーム『HOC』チームと呼ぶほど立派なものでもないのですが(笑)平日に、日本百名山の1つ『金峰山』へ一人で行こうと計画していたのが、松ポン(夫)にばれまして、松ぽんは登山を全くしない人で、トレランもようやくデビューしたばかりという状況なので、『一人で行くなんて危ないからやめなさい!』と、注意された為、仕方なく(笑)facebookで、誰か一緒に行ける人います?と、ゆるーく募集したら、あっという間に手を上げてくれた8名で構成されてます。なぜ8名かというと、当初、登山口と下山口に車をデポする予定だったので、車に乗り切れる人数ってことで決まったんですが、このメンバー絶妙で、本当に一緒に行っていてストレスが無い。ずっと楽しい。ずっとキャッキャ言って登って走って歩いてご飯食べてビール飲んで・・・とにかく月に1度リフレッシュできる最高の1日です。さて、前回のHOCの活動報告は、渋井さんとえまちゃんがしてくれたので、今回の報告は松井からお届けします。HOC 2ndの舞台は『瑞牆山』読み方は『みずがきやま』です。山梨県民なら当たり前に読めるこの山の名前。実際「なんて書いてあるのか読めないから検索も出来なかった」との声多数(笑)たしかに、この漢字、特に「がき」の部分、他で見たことない。さて、そんな瑞牆山をちょっとご紹介。せっかくなので、山梨県北杜市のHPから抜粋。 […]