今週末は ITJ 2021 が開催される。
振り返ってみると、コロナ騒動になってから長らく大会から遠ざかっていて、運営側も様々な検討を重ねてくれた結果開催された ITJ 2020。新しい大会、新しいカテゴリーを選んでしまうという初モノ好きがこうじて、ITJ2020では「Around Alone 26k」に参加したが、それももう一年前かと思うと、光陰矢の如し、トレイルランニングへのモチベーションが下がりつづけていた期間がそんなに長くなっていたのかという驚きが隠せない。
トレイルランニングは大会じゃなくても楽しい。純粋に山を走る楽しさというものがある。それは間違いない。
しかしながら一方で、大会があるからこそ、それに向けた目標というものができ、ただ漫然と走るだけでなく、登りや下りをいかにうまくやりすごせるか、どうやれば長く走ることができるか、補給はどうする?、背負う装備はどうする?といった、「頭でトレイルランニングをする」という機会を増やすことができるように思う。
この”頭”への刺激が、実際に走るという”体”への刺激と同じく、トレイルランニングを行う上で、ある種の快感ともなっている。
「走る前から楽しい」
そんなことがトレイルランニングの楽しみの一つだろう。
さて、もう2021年の12月も1週間をすぎ、あっという間に2022年が訪れる。
UTMFからは、過去中止になった分の優先エントリーの案内が届いているし、他のウルトラロングクラスの大会の開催予定のニュースも耳にするようになってきた。
そんな中、Facebookのトレランコミュニティで次のような問いかけがあった。
「オミクロン株の話などがでてきて、まだまだコロナは余談を許さない状況。UTMFの優先枠エントリーの案内が来ているけれども、中止になったときのエントリーフィのことを考えると、躊躇してしまう。みなさんはどう思いますか」
この問いかけに対する回答を見ていると、基本的にはエントリーするという派が多いように見られた。エントリーしないという人も、コロナ対策や中止への懸念ではなく、コロナ騒動で十分な走り込みができていないからというものだっった。
私自身は、2022年5月に開催される Ultra-trail Australia 2022 のような海外レースをも入れていることもあり、もう「コロナは所与のもの」と考えるようになってきている。
もしコロナで大会が中止になったら?
大会によってはエントリーフィが戻ってこないものもあるかもしれない(しかしそもそも以前は戻ってこなかった)。しかしながら、もし大会が無事開催されたときに、「参加してればよかった」と思うほうが、エントリーフィを失うよりも残念な気持ちが大きくなるかもしれない。そんなふうに思うのだ。
先に書いたように、大会があることによって得られるモチベーションというものがある。
それは実際の大会で走っているときだけではない、トレイルランニングの面白さが与えてくれるモチベーションだ。
2022年のコロナの状況なんてわからない。未来の状況なんてわからない。それらは自分自身でコントロールすることなんてできないわけで。
しかしながら、大会にエントリーをしてその当日を迎えるまでのモチベーション、これだけは自分自身でコントロールができる。だから、大会へのエントリーはしたほうがいいと思う。
そんなわけ、ふたたびトレイルランニングの楽しみが、以前のように戻ることを期待しながら、2022年の大会のエントリーを、いくつか進めていこうと見繕いはじめている。