⑥Courmayeur – Arnuva(77.1km – 94.5km)
Courmayeurは確かAM5:50あたりについただろうか。
スタートから13時間と20分。
自分としては、30分遅れくらいだと思っていたが、実際は50分の遅れ。
予定ではデポを受け取り、速攻で着替えて、15分で出る予定だった。
しかし、マメにテープを貼ったりワセリンを塗ったり、着替えをしたりしてすぐ20分経過。
さらにトイレ行ったりなんだかんだで結局Courmayeurを出るのに40分かかってしまった。
この時点で予定より1時間15分の遅れ。
ただ、正確なスケジュールが分からなかったので、50分くらいの遅れかな?と考えていた。
ちょっと休みすぎたけど、まあ、これくらいならまだ許容範囲だ。
前半押さえてきたので足はまだまだ元気。
ようやくここからが本当のレース開始だ。
トレイルで迎える朝は本当に気持ちが良い。朝が来るとまた違うレースが始まった気分になるから不思議。
Courmayeurの街を抜け、Refuge Bertoneへの登りで大分明るくなってきた。
景色が本当に素晴らしい。
足の調子も良く、まさに絶好調!
先ほどCourmayeurでうだうだした分、ガシガシ登って結構抜いた。
Refuge Bertoneを抜けると、さらにすばらしいトレイルが!左手にはモンブランをみながら、
割と平坦なで走りやすいトレイル。イタリア側からみたモンブランはフランス側から見た様子と大分違っていて、氷河で削られた部分が荒々しく、鍼山のようになっている。その彫刻のような姿をみて、本当にため息が出た。同時に、トレイルランナーとしての性がムクムクと出てきた。
次の瞬間には、もう押さえきれなくて、奇声を上げながら走っていた。
Courmayeurまでの遅れを取り戻したいのという思いも手伝って、キロ4分台で走りだす。
あわてて、もう一人の自分が、
「おい。これで潰れたらどうすんだ?? ここまで上手くやってきたのに。知らないからな。」と言っているような気がしたけど。無理w
気持ち良くRefuge Bonattiに到着。そこで大石さんとチームぴれきちのキヨピーさんがいた。
二人ともまだ元気そう。
Refuge BonattiからArnuvaへも最高のトレイルが続く。調子に乗って動画も撮影。
後から見ると、この時点で目標時間との差が28分にまで縮まっていた。Courmayeurから一気に50分近く挽回したことになる。
⑦Arnuva – La Fouly(94.5km – 108.4km)
Arnuvaではそれほど滞在しなかった。すぐGrand Col Ferretへのアタックを開始する。
が。。。
足が重い。完全にArnuvaまでのトレイルで足を使い過ぎていた。
こんなの分かっていたはずなのに。。。
牛歩のように進んでると、後ろからキヨピーさんが追いついてきた。
「キツイですね。」
「UTMFとくらべてどうですか?」
「全然こっちが辛いよ。」
なんて話しながら、ふと自分の来たところを見る。
ちょうど峡谷のようになっていて、なんという景色。花々も美しい。思わず涙が出た。
Grand Col Ferretに着いた。なぜか2700mあると勘違いしていたので、思ったより早く着いてうれしかった。
ここから、Champex-Lacへ20kmほど下ることになる。
この下りは足を壊しやすいと聞いていたので、慎重に慎重に下る。
本来、下りが得意な自分としては、駆け出したくて仕方なかったけど、抜かれても自重していく。ただ、ひとつ誤算がここであった。
なんだかすごい暑いので、首がジリジリ焼かれ、すこし熱中症気味になってきたのだ。
La Foulyへはとても長く感じた。実際にはスケジュール通りの1時間30分程で行っていたのだが、暑さで内臓が少々疲労してしまったようだ。
La Foulyではとりあえず、いつものようにスープにパンを浸して食べる。少し胃がダメージ受けている気がしたが、食べれるのでたくさん食べる。
チーズも口に入れてみたが、気持ち悪くなったのでやめた。
キヨピーさんと大石さんもやってきた。キヨピーさんは胃がやられたらしく、ここで少し回復を図ると言っている。
結局15分ほど滞在してしまっただろうか。
これ以上いると足が固まるので、一気にだるくなった体に鞭を打って出発。
⑦La Fouly – Champex-Lac(108.4km – 122.4km)
眠気なのか熱中症なのか、少しフラフラして走っていると、後ろからサンポさんが来た。
「調子悪いの?」「いや、、、なんか眠いのか、暑いのか。頭がボーとして。」
サンポさんは軽快そう。なんか足が痛かったけど、途中から麻痺したらしいww
サンポさんを見送ったあと直後に、これじゃだめだ、結局はは気持ちだ。
と自分を鼓舞して頑張ってみる。
するとどうだろう。割と走れるし、大丈夫そうだ。
とりえあず、このままChampex-Lacへ行こう。でもPraz de Fort付近で徐々に足首に違和感を感じるようになってきた。
Champex-Lacへは、Praz de Fortから300mほど登る。意外とこの登りがキツイ。
暑いからボディブローのように効いてくる。そいえば、La Foulyでsalomonのソフトフラスク500mlの一つに穴があいて使用できなくなったので、
水は500mlしかもっていない。足りるかしら?と思いながら、重い足を引きずるように登る。
※salomonのソフトフラスクはすぐ穴空き過ぎ(怒)。これは致命的だなぁ。
なんとか登るとエイドにでた。そこには、日の丸をもったなっちゃんがいた!
> part5へ続く