3月13日は思い出に残る日となった。
茨城県で行われた「古河はなももマラソン」で念願のサブ3.5を達成できたから。
また一つ、夢が叶った。
作戦は事前に決めたペースを守ること。直近のハーフマラソンのタイムから3時間25分09秒、4分52秒/kmを目標にした。
曇天のなか、10時にスタート。事前に申告した自己申請タイム順でFブロックからのスタートとなった。スタート地点の計測板までは1分23秒。これがネットタイムとグロスタイムの差になる。計測板を踏むと同時にWATCHのスタートボタンを押した。さて、どんなレース展開になるのか?。
序盤は5分/kmペースで抑える。周りも同じようなペースなので釣られて飛び出すことはない。ペースを上げ過ぎないよう、我慢、我慢、我慢、我慢と念仏のように何度も唱える。5km毎の通過時間を自作のタイム表で確認することを課した。
5km 通過時間:24分52秒、ラップペース:4分58秒/km
10km 通過時間:49分35秒、ラップ:24分43秒、ラップペース:4分57秒/km
10kmで25秒の貯金。序盤戦はまずまずのペース。10km過ぎから設定ペースの4分50秒/kmにギアを一段階アップした。身体が暖まり、自然とペースが上がってしまうのを抑えるのに苦労した。まだまだペースを抑えるべし。事前に決めたペースを守ることに集中する。
15km 通過時間:1時間13分19秒、ラップ:23分44秒、ラップペース:4分45秒/km
20km 通過時間:1時間37分27秒、ラップ:24分08秒、ラップペース:4分50秒/km
貯金は53秒に増えてしまった。これが後半にどう響いてくるのか、不安を抱えたまま、後半戦に突入する。25kmまでは、設定ペースの4分50秒/kmを維持することに集中する。レースはトレースとどこかの本で読んだが、まさにその通り、事前に設定したペースをただただ忠実になぞることだけを考えていた。
25km 通過時間:2時間01分27秒、ラップ:24分00秒、ラップペース:4分48秒/km
ここまでいいペースできている。貯金は63秒まで拡大。ここから4分40秒/kmペースまで、さらにギアアップ。今回のレースでのトップギアだ。これまで封印していたリミッターを解除。温存していた体力を爆発させ、ランナーを何十人もブッチ切る思惑でいたが、思うようにペースを上げることができない。予想以上に、脚に疲労が溜まっていた。
30km 通過時間:2時間25分03秒、ラップ:23分36秒、ラップペース:4分43秒/km
25~30km区間で辛うじて最速ラップを記録。貯金は47秒。まだなんとか食らいついていた。残り12km強、30kmの壁という魔物との戦いに不安がよぎる。35kmまでは4分40秒/kmペースを必死に維持するが、息が苦しい割には、ペースは全く上がらない。何人ものランナーに抜かれる。私が遅いのか?周りのランナーが早いのか?必死に背中を追いかけるが、遠のくばかり。
35km 通過時間:2時間49分22秒、ラップ:24分19秒、ラップペース:4分52秒/km
タイムの貯金を使い果たし、12秒の借金に転じた。残り7km。設定ペースは5分/km。これが維持できない。脚が重い。膝も痛くなってきた。踏ん張れ!、踏ん張れ!。この残り7kmを耐えれば、サブ3.5の目標達成が確実なものになる!これまで辛かったトレーニングやレースの場面を思い出していた。残り6km、5km、4km、3kmとカウントダウンしたが、いつもと違って1kmが絶望的に長く感じられた。
40km 通過時間:3時間14分45秒、ラップ:25分23秒、ラップペース:5分05秒/km
35秒の遅れ。5分/kmペースを辛うじて維持した。残り2km強。必死に力を振り絞った。周りのランナーも苦しそうだ。陸上競技場に入りトラック半周、持てる全てを出しきり、ゴールを迎えた。
42.195km 通過時間:3時間25分44秒、ラップ:10分59秒、ラップペース:5分00秒/km
昨年の11月からレースまでの4カ月間、自分自身と向き合い真面目にトレーニングしてきた甲斐があった。今回はこれまでのトレーニングの集大成であるから、何が何でもサブ3.5の結果が欲しかった。全力を尽くした感もあった。だから充実感にも満たされた。目標タイムから35秒遅れたが、ほぼほぼ事前に決めたペースを守ることができた。結果として納得いく記録がでて、本当に良かった。
昨年、100マイラーになる夢を叶えた。次の夢の一つは、マラソンにおいての市民ランナーの勲章、サブ3。
だからサブ3.5は通過点。自分の限界という最終的な到達点に向かうまでの単なる通過点に過ぎない。
どこまで高めていけるのか?いつまで高めていけるのか?それは自分次第だ。
マラソンはトレーニングの努力と工夫によって誰でも、いつまでも進歩する可能性があるスポーツだといわれているが、今回の挑戦を通じて、あらためてその思いを強くした。次の目標はサブ3.15。
最後に、寒空の中に関わらず、コース沿道には昨年以上のたくさんの応援者の姿に本当に励まされ、背中を押していただいたと思っています。お陰で、最後まで気持ちよく走ることができました。心から感謝しています!