10月の秋晴れの週末、大菩薩連嶺の主稜線全山をファストパッキングスタイルで2日間の縦走をしてきた。
大菩薩連嶺は山梨県東部に位置し、標高2000m〜1600mの主稜線を南北に伸ばしている。鶏冠山を北端とし、大菩薩嶺、大菩薩峠、小金沢山、牛奥ノ雁ヶ腹摺山、黒岳、湯ノ沢峠、大蔵高丸、ハマイバ丸、大谷ヶ丸を経て、南端の滝子山に至る。最高峰は大菩薩嶺(標高2057m)
今回は北端の鶏冠山から南端の滝子山までの南下コース。鶏冠山の登山口となる落合バス停から滝子山を経てJR中央本線初狩駅までの36kmのロングトレイル。11の山と8の峠を辿る。
鶏冠山、大菩薩嶺、小金沢山、牛奥ノ雁ケ腹摺山、大蔵高丸、ハマイバ丸、滝子山などの山頂から富士山や南アルプスの絶景を望むことができるのがこのコースの魅力のひとつだ。
DAY1 : 2021/10/23 Sat 落合から湯ノ沢峠へ
8:14 JR中央本線塩山駅着。友人と合流。
8:30 塩山駅南口発のバスに乗車。大菩薩峠登山口線で落合バス停まで1時間。
9:30 終点の落合バス停下車。2021/4/20から11/24までの土日祝日は落合バス停まで運行されている。
11:20 鶏冠山
時折強く風が吹いていた。稜線では身体が冷えるためウインドシェルを着用。足場の良くない登山道を登り切り、鶏冠神社の祠が祭られた山頂へ。
14:00 大菩薩嶺
山頂は樹林帯の中で展望はない。ハイカーは10名程。長居する理由もなく、次の雷岩へ。雷岩では、食事を取る方、撮影する方、休憩する方と三者三様。20人以上のグループもいて、登りと下りで渋滞発生。
14:30 大菩薩峠
ハイカー達で大菩薩峠は大混雑。大菩薩峠の標識の前には撮影の列ができていた。コロナ前に戻ったような人出に驚いた。
15:50 小金沢山
16:10 牛奥ノ雁ケ腹摺山
17:00 黒岳
大菩薩峠付近と大きく違ってハイカーにはほとんど会うことはなかった。静かな稜線歩き。暗くなる前には湯ノ沢峠に着きたいと足早に通過。
17:30 湯ノ沢峠
湯ノ沢峠避難小屋には先客がいたため、予定通り湯ノ沢峠付近に幕営することにした。水場は避難小屋から2分。ダウンジャケットとダウンパンツを着用したら身体も温まりようやく落ち着いた。友人が背負ってきてくれたクラフトビールで祝杯してから質素な宴会。キーホルダーの温度計は5度。さらに冷え込むことだろう。背負ってきたものを全て着込み21時前には就寝した。
DAY1 移動距離22km、行動時間8時間、コースタイムの約70%。
DAY2 : 2021/10/24 Sun 湯ノ沢峠から初狩駅へ
夜間にさらに冷え込み、寒くてほとんど眠れなかった。深夜にトイレのためにテントの外に出た。草地には霜が降り始めていた。深夜に鹿が鳴く甲高い声やハイカーなのだろうか何名かが会話しながら歩く音に何度も目が覚めた。寝不足のまま4時半に起床。テントの外に出しっぱなしのカップの水は凍りつき、テントは結露が氷ついてバリバリになった。朝食を取り、手早く撤収。
5:30 湯ノ沢峠
まだ朝日は昇る前、ヘッドライトを装備。2日目をスタートした。東の空が明るくなり始めた。
6:00 大蔵高丸
6:20 ハマイバ丸
大蔵高丸とハマイバ丸は「大月市秀麗富嶽十二景」に選ばれた山で早朝にも関わらず熱心なカメラマンが数名。深夜に湯ノ沢峠を歩いていたのはカメラマン達だった。
7:10 大谷ケ丸
8:00滝子山
滝子山の手前でロストした。枯葉で踏み跡が分かりづらい上にテープも要所にしか無い。何度か行ったり来たりしてようやく登山道を見つけた。
10:10 初狩駅
滝子山から初狩駅まで、結構な距離があり、激下りで膝がかなりいい感じに熟成された。もうこれ以上は下りはお腹一杯となりそうな頃にようやく登山口へ。集落を通り、初狩駅前のコンビニにピットイン。即、缶ビールで祝杯。駅に向かうが電車の時間までしばらくあったので、再びコンビニにピットイン。二度目の乾杯で今回の旅を終えた。
DAY2 移動距離 13.6km、行動時間 4時間40分。コースタイムの約70%。
アフターは京王線高尾山口駅前の極楽湯へ。温冷交代浴でいい感じに心身を整えた。風呂上がり後は生ビールで今日3回目の乾杯。冷たい蕎麦で締めた。
TOTAL 移動距離 35.5km、行動時間 12時間40分、累積標高差 2101m。