レース翌日は、心折れ部で御嶽山登山へ。
ぼくも行く予定だったが、足裏の水ぶくれと股擦れがひどく普通に歩くことも出来ず、駐車場で留守番。
「歩くよね?」「もちろん歩いて登りますよ」と牽制風の会話をしていたみんなは、鳥居を過ぎたら走っていった。少しおかしな人たちだ。
ベンチに横になり、鳥の鳴き声を聞きながらのんびりと過ごす。何もしないというのは贅沢な時間であることを実感する。
さて、ぼくがおんたけに出たもうひとつの理由。
昨年、CCCに出たあたりから思っていたことがある。トレイルランニングは多くの仲間達の協力が力になり、またそれが喜びにもつながる。いままさにトレランチームブーム(火付け役は心折れ部?)。でも、個で勝負する気持ちを忘れていないだろうか。
ぼく自身は心折れ部というチームがあったからこそ、こんなにもトレランを好きになったし、これまでの経験を通してチームの魅力を実感している。その反面、チームとは「個で勝負できる集合体」を理想と考えていて(それは速いとか遅いとかではなく気持ちの問題)、イチトレイルランナーとしての自分を考えた場合に、個で勝負出来ているのか、チームに頼る個になっていないか、という疑問があった。
だからUTMFは一人で完走できるように装備やドロップバッグを準備したものの、過去最悪なDNFで撃沈。逆にDNF後にサポートに回った時に、一人でレースに向かう多くの勇敢なトレイルランナーを見て、自分の駄目さ加減を知る始末。。。
今度こそ、厳しいという評判のおんたけで結果を出したいという気持ちで挑んだ。チームサポートもなく、個が試されるおんたけ。さらにぼくにとって100kという未知の距離は絶好の機会だった。
ぼくの好きなタッグチームは超獣コンビ(スタン・ ハンセン&ブルーザー・ブロディ)や殺人魚雷コンビ(テリー・ゴディ&スティーブ・ウィリアムス)、ディック・マードック&アドリアン・アドニスのような、タッグでもシングルでも勝負できるレスラーたちである。
チームは自分を成長させてくれるかもしれないが、個を高めることでチームも成長する。頼るだけの存在ではなく、個とチームのバランスを大切にしたい。そういう視点で見れば、心折れ部はよいメンバーが揃っている。
ただし、みんな自分勝手というかマイペース過ぎるのがちょっと欠点(←おまえもな)。