MMAのサイトでNPO SSERさんの「TRAIL RUNNING 10RULE&MANNER」を掲載したのが2013年8月。
当時、トレイルランニングの盛り上がりと共に話題となってきていたマナー問題に対して、MMAが出来ることは何かを考えて、NPO SSERさんの協力を得てWEBに掲載した。
それから2年。よくなるどころか悪くなっている気がする。いまだ各種メディアに問題視されて掲載されることもあるが、ぼくは仕方がないと思う。ルール&マナーを守らないランナーがいるのは事実なのだから。
なんとなくラン友に聞いたり、ブログやSNSを見ていると、
1. そもそも山のルール&マナーなんて知らない
2. 走るのに夢中になっていて、ついつい忘れてしまう
3. 知っていても守らない
という感じの様子。
1.は、おそらくトレイルランニングというカテゴリー自体がここ数年で広く認知され、マナー&モラルの浸透よりもランナー自体の増加が早いためだと思う。
といっても、最近トレイルランニングを始めた方ばかりがマナー違反ということでもないだろう。要するにその人自身の資質なのだ。
2.は、その資質の問題で、ずっとトレイルランニングをやっていても減らない層。以前SNSで「トレイルランニングのマナーが問題になっている!」とアップしていた方がいて、でも自分のランニングの映像をアップしていたら、前を歩くハイカーさんを走ったまま横から抜いていた。。。
3.はトレイルランニングが好きなわけではなく、多分ただのトレイルを走るランナーなのだろう。「トレイルランニング=レース」かなにかと勘違いしてそう。
どれが悪いかといえば、どれも悪い。悪意があってもなくても、結果が同じであれば第三者に悪い印象を与えることに違いはない。共通しているのは、自分自身が楽しむことを優先していること。多分、ルール&マナーを守らないランナーは、山よりも自分のタイムやレースにしか興味がないのだろう。
ぼくは思う。あなたのタイムが速くなって喜ぶのはあなただけ。あなたが山でのモラル&マナーを守らなくて迷惑を被るのは推定20万人のトレイルランナー。
先日聞いた某レースでの話。トップ争いは数分差での接戦。トップを走るランナーが山のピークを通過する時、前から家族連れのハイカーが来たらしい。トップのランナーは走るのを止めて、家族連れに道を譲ったとのことだった。そして優勝した。
速いだけではなく、周りにも気を配る。トップランナーがトレイルランナーのあるべき姿を見せてくれている。なんだったら、速くなくてもルール&マナーを守り通すランナーのほうが、自分の速さだけを求めるランナーよりもよっぽど魅力的だ。
と、問題提起だけしていても仕方がない。MMAではSHARE the TRAILS Teeを作ったり(これもNPO SSERさんにご協力いただいた)、トレイルランナー同士の自浄作用が生まれればいいなと思っている。ぼくらはいまいちどルール&マナー問題に対して真摯に向き合う時期だと思う。
まずは自分自身を振り返ってみる。次に周りのラン友や、見知らぬランナーでもルール&マナーを守っていなかったら注意する。お互いが注意し合う。
トレイルランナーひとりひとりが自分の出来ることをやっていけば、少しはよくなるかもしれない。
「ロシア人はロシア人が始末するんだ」 by ヴォルク・ハン
ならぬ、
「トレイルランナーはトレイルランナーが教育するんだ」 by MMA