UTMF/STYに今年もスイーパー&エイド運営担当として参加させていただきました。
まずはスイーパーのお話。
今回の担当区間はSTYのスタートからWS粟倉までの約15k。STYは出たことがあるので知っているコースで、基本的には「走れるロード&林道」。速いペースとなりそうなので、この日のためにスピード練しましたよw
今回の相棒は久野さん。激走モンブラン世代よりさらに前からトレイルランニングをやっていて、前回大会ではぼくの担当(精進湖-本栖湖)の前の区間のスイーパーをされていた。一見クールで真面目そうな雰囲気なのだが、なぜか箒を持っている。。。
そういえば前回も箒を渡されそうになって、頑なに拒んだのを思い出した。。。
今年からUTMFもこどもの国からのスタートとなったので、会場はかなり賑やか。STYは以前のローカルレースのような雰囲気はなくなり、メジャーレース感がある。会場にいる選手たちの表情も晴れ晴れとしている。
大勢のギャラリーが見守る中、UTMFウィークの初陣を飾りSTYが27日12時にスタート。92kの旅だからさすがにそれなりに抑え目のペースで進むと思ったら、いきなりハンパなく速い!
ありがたいことにスイーパーのぼくらにも沿道のギャラリーさんや友人知人が声援を贈ってくれて、一言二言話している間にみるみるうちに最終ランナーが離れていく。そこからダッシュで追う。
秋から春開催に戻ったUTMF/STY。林道の緑が鮮やかで目にやさしく、しんがりのランナーさんから一定の距離を保ちながら走ったり、歩いたり、心地いい時間。この時間が終わってしまうことが惜しく感じられるほど。
山岳区間ではなかったからか、特に大きなトラブルもなくWS粟倉に到着。事務局の想定時間より30分以上も速かったようだ。ここでぼくらもお役御免で、次のスイーパーさんにバトンタッチ。
というか、箒の引き継ぎ式やってる。。。(目の前の理解できない景色にフリーズするぼく)
わかる人はわかると思うけど、粟倉にはスタッフしかいない。つまり、自分たちが楽しむために引き継ぎ式をやっているのだ。
最初は「アホだなー」(褒め言葉)と思ったけど、この箒は最終的にUTMFの最終区間のスイーパーまで引き継がれることになる。ここまで徹底すれば感動的ですらある。参加するからには楽しまないとという気持ち。アッパレ!この箒つなぎは是非伝統にしてもらいたい。
さて、STYについて。
ぼくが出た第一回大会は
距離82k/累積標高4200m/制限時間26時間
今回の大会は
距離92k/累積標高4100m/制限時間20時間
距離が10k延び、制限時間がなんと6時間も減っている。スピードレース化しているのだ。
先ほども書いたように、今回のスタートからのランナーたちのスピードは異常な速さだった。「90k以上もあるのにこんなペースで大丈夫かな」と思っていたが、やはり中盤以降でリタイアする選手が多く、完走率は60%を割っていたとのこと。
STYは「UTMFのためのエントリーレース」と位置づけられているように感じられるが、実際には「スピードミドル」というカテゴリーで、初級〜中級者向けではない。走力に加えて、90kをコントロールするペースメイキングや天子山地を超える山岳経験も必要だろう。速ければよいわけではないのが難しいところ。
個人的な印象だが、ロードからトレイルを始められた方は走力があるので「常に全力」なイメージがある。ただこのコースは中盤に天子山地があることを考えると、序盤は抑え目にして脚を残すなどの戦略が必要になってくると思う。そうしたトレイルレースの経験値の差が、60%を割る完走率に表れたのかもしれない。
スイーパー業務を終え、明日からのエイド運営の前に現地確認。涼しく走りやすい初日のコンディションを考えると、UTMFのトップ選手たちは想定時間より早く到着する可能性がある。Live Trailでトップ選手の位置を確認し、明日に備える。
(続く)