(前篇はこちら)
*** DAY2 ***
3時半起床。日の出は4時50分頃。持ってきたおにぎりで朝食を済ませ、黒百合ヒュッテから10分の小さな見晴らし台へ。
小屋で仲良くなったカップルと日の出を見る
今日も晴れそうだ
2日目は友人“やっさん”と合流。やっさんは6時半に麦草峠着の深夜バス。5~6km先の麦草峠へ駆け降りる。自分でもびっくり、約束の時間ジャスト7時。麦草峠着。急ぐいい練習になった。
茶臼への登りは苔むした森
人がいないところはジョグ
縞枯山展望台
ザックは2人ともにOMM CLASSIC32(荷物が少なくてガサガサだったけど、やっぱりこのザックは背負いやすい)
昨日の疲れもあったはずだけれど、意外にも元気でアップ十分。でも一方でやっさんは、高地や岩場はまだあまり経験していなくてしかも山が久々で、登りがやや苦しかったか・・・。コースタイムを少しずつ巻く計画が意外にもてこずってしまい、めげそうな彼女を引っ張りつつ応援しながらなんとかゴールを目指すべく、ゆっくりじっくりペースに変更。北八ヶ岳は樹林帯×岩
とにかく巨石
ひたすら巨石
三ッ岳という、名前もそのまま3つのピークがある岩石帯は、レースの練習にはまったくなってなかったけれどなかなか面白い。だけどはしゃいでいたのは最初だけで、北横岳から大岳を経ての双子池までのコースは下りかと思いきや、いや、確かに下っているのだけれども、とにかくひたすらに巨石を手足を使って渡り歩かなければならず、しかも開けた稜線でもなく樹林帯。進んでも進んでもなかなかコースタイムを巻けない。もうしばらく岩見たくないわ~、というくらい。後半は正直ちょっと飽きた(笑)
双子池からは岩石帯からいっきに笹に囲まれた歩きやすいトレイルとなり、あっという間に二子山を超え、大河原峠を経て、もうひと山越え、最後の蓼科山への岩石帯の急登へ。
二子山は山頂付近が気持ちよく、地味だけどいい山だった
大河原峠ではアイスとコーラが買える売店が!幻か!
蓼科山、最後の登り
「後ろ振り向けへん~めっちゃこわい~」
朝の黒百合ヒュッテ〜麦草峠も含めて12時間弱。コースタイムとほぼ同じ時間をかけて、蓼科山に到着。こうして無事、八ヶ岳全山縦走完了。360度ビューの蓼科山の広い山頂から見る、自分のこの足で歩いてきた八ヶ岳を望む気分は最高だった。
蓼科山頂ヒュッテで買ったビールを片手に。
*** DAY3 ***
早朝4時起床。
やっさんを叩き起こして(笑)、山頂へ。
日が昇る
またも、晴天。なんてこった。最高の気分。3日目は単に下山するだけではなく、蓼科山を下りた後に八ヶ岳山麓スーパートレイルと名付けられたエリアの一部「八子ヶ峰」を経て、白樺湖に下りて温泉に入ろう!という計画。
蓼科山からの下り。
すっかり岩に慣れたご様子。ただし延々2時間程度岩石下りが続く。蓼科山登山口に着いた頃には、よっぽどもうトレイルに入りたくなかったのか「駅までヒッチハイクする?」と言うやっさんをさらりとかわしつつ(笑)、再び入った八子ヶ峰。これがまたとびきり良かった。
八ヶ岳山麓スーパートレイル
八子ヶ峰の稜線は笹尾根のシングルトラック
八子ヶ峰は地図で見ると地味だけれど、ひらけたなだらかな稜線で、風が通り抜ける気持ちの良いトレイル。振り返ると北八ヶ岳。麓には白樺湖。長かった岩だらけの八ヶ岳縦走から一転、ダウンジョグには最適なリフレッシュできる3時間弱のハイキングコース。きっと私に呆れ返っていただろうやっさんからも「ここ気持ちいい~」という声がきけて一安心。
DAY3は5時間。
これで3日間の行程が終了。トータル27時間、距離は約55km。獲得標高は4500mくらい。 TDS本番まであと二週間。こんな程度で強くなってるのかな?登ってはいるけど走っていなのは大丈夫なのか?今回の2.5倍の距離、2倍の獲得標高をたった2日で走れるものなのか?
練習してもしても尽きない不安。
楽しみと不安がぐるぐるしながら、まだいまいち実感が沸かないなか、ひとまずこれで直前練習は終わりになりました。
蓼科山頂からみた八ヶ岳の景色。きっとレース中思い出す気がする。どう考えてもでっかいその山々。迫りくるような大きな山も、遥か遠くに見える山も、一歩一歩進めば越えられるのだと信じる、そんな練習にはなったかな。
ちなみに、本番への不安を除けば・・・八ヶ岳全山縦走、想像以上に楽しかった。山ごとに雰囲気が異なり、色んな形で攻めてくる(笑)そして振り返れば来た道が見え、先を見れば遠くまで続くこれから行く山々が望める。今回はトレーニングと割り切ってスピードハイクで進んだけれど、ゆっくりでもいい、“スルーハイク” 通して歩くことの面白さ。練習になったかはともかくとして、そういう意味では大満足の週末でした。
1 コメント
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