AS4(66.4km)を出発したのが、16時ごろ。
昼間の暑さはだんだん和らいでいたけど、十分に被り水をして出発。
次のWS2の高森峠までは7.5kmしかない。
とはいえまだ暑いので、オーバーヒートしないように最初のロードの坂は全て早歩き。
頑張るのはトレイルに入ってからで良い。
トレイルに入った。
ここからは、コバからハセツネか北高尾と聞いていたので、いよいよ偽ピーク地獄スタートだ!との思いで進む。
このセクションは前半セーブしたのと涼しくなってきたので、何人かパスしながら、調子よく進む。
ところが、どこで見落としたのかわからないけど、しばらくいって、マーキングがないことに気づく。
もしや?と思って、念のためダウンロードしてたYAMAPを開いてみる。
やっぱりだ。コースから外れている!
しかしどこでロストしたのか?
とりあえず戻ると、上の方のトレイルをさっきパスした選手が進んでいるw
とりあえず直登し、コース復帰。
10分くらいか?アプリのおかげでダメージは最小限で済んだ。
そして、WS2 高森峠(74.1km)に11:02:37で到着。
到着直前に上宮逸ちゃんがエイド出て行くのが見えて、おーい!と叫んだけど聞こえなかったみたい。
ここからは、エイドの滞在を予定通り2分くらいにして、短時間で出て行く。
今回のレーステーマである「補給計画」の重要な要素として、後半のエイド滞在時間の短縮を意識的にすることを掲げていた。今回、まだロングの練習が足りていないので身体ができていないため、勝負するなら後半のエイドワークでなるべく効率良くパスしていく。それを意識しようと思っていたからだ。
次のAS5 清水峠までは10kmほど。
ナイトセクションになるここからが勝負だ。
エイドでて暫くすると、ベンチに悲しそうに腰掛けてる人が。
上宮逸ちゃんだったw
なんと、ハイドレに穴が空いたらしい。
なんかしらやるなこの人ww
とりあえず持っていたテーピングを分けてあげる。
ボトルも2本持ってるみたいだし、これから夜なので大丈夫かな?
「ここまできたら絶対に完走しよう!」と二人で健闘を誓いつつ先に行かせて貰う。
しかし噂には聞いていたが、偽ピークだらけだ。
でもここのセクションもまだ足は残っていて淡々と進む。
AS5 清水峠(84.8km)に到着しすぐに出発。
エイドではバナナを食べ、トレイルでは定期的にジェルは補給できている。特にトラブルはなし。
すっかり夜になり、気温も下がり丁度良い感じに。
ただ、ここからAS6までの12kmのセクションが辛かった。偽ピークの一発一発がでかくなってきたのである。
特に天神峠へ向かう途中にある木段…
どこまで続くの?みたいな木段で、上の方は土のところが踏めずに、木に足を置いて進むしかない。
もう一つのレーステーマである「登りのフォーム改造の検証」についてこれまで上手くハムを使うような感じでやってこれて、一定の感触はあったけど、この階段で必要以上に前腿の筋肉を酷使していまい、足がだいぶ疲れてしまった。
そして、地蔵峠までが長いこと長いこと。
でも、進めば必ず着くんだから!
と言い聞かせて頑張る。
やっと地蔵峠へ向かう最後のピークを超えた。
ここからは下りだ!
と思いピークを超えて下る。
ところがである。
暫く行くとマーキングがない…
踏み跡も薄い。
これは、、またやったか?
とYAMAPを見ようとスマホを取り出すが、汗で濡れて、スマホがスワイプを受け付けない(汗)
迷ったが、これは違う道だ!
と思って登り返す。
ピークについて見渡すと、マーキング発見。
どうやらピークを踏む直前に左に曲がらないと行けないらしい。
結局、ここでも10分くらいロストしただろうか。
無事にAS6 地蔵峠(97.7km)に到着。
ここでも早く出発。
いよいよ最後のセクションだ。
元来た道を登り返しているところで、クッチーと遭遇。ずっと先に行ってるかと思ってたのが、どこかで抜かしたらしい。頑張りましょう!と言ってくれた。
最後のセクションもかなりの小ピークオンパレード。
登りの足がだんだん終わって来た。
でも、ゆっくりながら止まらず進む。
トモヤや西くんはどうしてるかな?
ヤマトは無事に完走したのかな?
シガウマラの人達は比叡山どうなったのかな?無事に完走したかな?
とか色々考えながら進む。
途中までは気持ちも入ってたのだが、何故か勘違いしていて、最後ロードが3kmあると思っていて、ということはトレイルセクションはあとこれくらいか?
と下手な予想をしたもんだから、だんだん、「一体、このピークは何個続くの?」とか考えだして集中が途切れてしまった。
完全に登りの姿勢が不細工になり、脹脛と前腿にばかり負担がかかり、呼吸だけが荒々しい。
スピードも遅くなり、後続の人に抜かれてしまった。
ヤバイ。登りの足終わった…
不意に、UTMFで言うところの竜ヶ岳のような、巨大な三角形の山が見えてきた。
ヘッデンが山の稜線の変なとこに食い込んでいる。
あそこいくのかよ…
愕然としながらも、行くしかない。
終わってる足でゆっくりだけど止まらず進む。
苦しいけど、何故だかUTMBの最後の山、モンテ峠を思い出していた。あそこもこんな感じで石があって、あの時はキツかったし、本当に悔しかったな(UTMB part6)。
と思いだしていたらいつのまにかピーク付近に。
ピーク手前のスタッフの方からはなんとコーラを頂く。
本当に美味しかった。寒い中頭が下がる思いである。
ピークからは800mのダウンヒルと聞いていたので、ありったけで飛ばす。
幸い下りの足は残っているようだ。
下りはあっという間だった。
何回かこけて泥だらけになったけどw
下の方からアナウンスが聞こえる。
あれ?ロードはないんだ。ここで勘違いに気づくw
よし、下りで出し切ってゴールしよう。
ギアを上げておりきった!
と思ったら、最後も少しロスト。
スタッフに聞いて本線復帰。
そしてついにゴール!
17:27:37 総合10位。
順位は全く気にしていなかったので、10位は驚きだった。タイムは17時間付近と思っていたので、まあまあかな。
今回テーマとしてた補給は胃も特に大きなトラブルもなく、割と上手くいったので、ターゲットレースである信越100mileに向けては良いシュミレーションになった。でも、登りのフォーム改善についてはまだ課題がたくさんでここは修正していこうと思う。あとは、ロングの練習をそろそろ増やしていこうと思う。
STSの他のメンバーも全員完走!
皆んなおめでとう!楽しい旅をありがとう!
今回、初めて熊本のトレイルを走ったけど、とにかくスケールが凄くてビックリした。
これが100mileになったら世界に誇れる、日本を代表するレースになるかもしれない。※今も十分だけども。
また、九州自体あまり来たことがないので、他にどんなトレイルがあるか俄然興味がでてきた。
僕らSTSはトレランチームというより、チームの垣根を超えたトレランセッション集団なので、九州のトレイルでSTSや九州の人たちと皆んなでセッションしたら本当に楽しいだろうなぁと思った。
レースの翌日は行きたかったお店でランチ。
今回、大会を主催した高木さんはじめ、運営委員、スタッフの皆さん本当にありがとうございました。
また、ボランティアの皆さん、特に熊本のお母様方は明るくて、エイドで話しかけてくれて、まだ地震の影響で大変な事はあるかと思うけど、寧ろこちらが本当に元気頂きました。この場を借りてお礼を申し上げます。また参加したい素晴らしいレースが一つ増えました。