5月11~12日に行われる第4回トレニックワールド100mile & 100km in 彩の国。
今回、僕がエントリーしたのは100mileの駅伝。距離162.8km、制限時間33時間、累積標高9,425mの難しいコースを3人でリレーする。
彼を知り己を知れば百戦殆うからずというから3月末から4月末までに計4回のコース試走をしてきた。ほぼ毎週末の奥武蔵通い。コースは最高標高でも900m足らず、ほとんどが標高500m前後の低山を巡る。だからと言って舐めてかかると痛い目にあう。ひとつひとつの山は大きくはないが、見た目以上にコースのアップダウンがきつく、累積標高9400m超。世界最高峰のエベレストよりも高く登る。試走する度にコースの厳しさを知り、自分の力の無さを知り、無謀なチャレンジに思えてきて自信がなくなってしまう。
今回書きたいのは試走で感じた里山ならではの奥武蔵の素晴らしさ。通う度に奥武蔵が好きになった。里山とは人里近くにある生活文化に結びついた山のことを指す。コースは杉や桧などの植林が多く、展望や四季の特徴にはあまり期待は出来ないが、高山不動尊、桂木観音などの神社仏閣や史跡が数多くあり、古来から生活と信仰が密接であったことをうかがい知ることができる。梅、桜、ツツジと週ごとに移ろいでゆく色彩豊かな花々。山腹にあるのどかな山上集落。時が止まったように昭和的な雰囲気が残り、まるで日本の原風景を見ているようだ。
僕は駅伝の第二走者で夜間パートを任される。夜間には見たり感じることができない豊かな自然や里山ならではの信仰の歴史をしっかりと目に焼き付け、レースに臨みたいと思う。願わくば、100mile駅伝の完走だ。