ULTRA-TRAIL Mt.FUJI には、僕は縁が無いと長年思っていたが、いよいよ初出場の時が迫ってきた。
ウルトラトレイル・マウントフジ(UTMF)は山梨と静岡の両県をまたいで開催されている超長距離のトレイルランニングレース。2022年4月22日から24日に3年ぶりに開催される。
僕がトレイルランニングを始めた2012年と同じ年にUTMFの第1回大会が開催された。
いつかはUTMFの完走を目標として意識するようになった。
参加資格を得るには大会が指定する期間に、国際トレイルランニング協会がポイントを認定しているレースに完走し、規定ポイントを獲得することが条件のひとつとなる。
2012年からの数年間は、ポイント数が不足していてUTMFへの参加資格がなかった。
レース経験を積み重ねてようやく資格を満たしても抽選では続けざまに落選。
ポイントには有効期限があり、コンスタントにポイントを認定されているレースを完走し続けなければならず、参加資格の未達と落選を何年も繰り返した。
そして、願い叶って当選しても、コロナ禍で、2020年、2021年大会は中止に追い込まれた。
2012年の第1回大会の開催以来の9年間、UTMFに一度も出場できなかった。
10年もの長い年月、僕は大会出場を待ち望んでいた。
夢を叶えるそのスタートラインにようやく立てると思うと感慨深いものがある。
一方で、一抹の不安を抱えている。
先月の3月中旬にある登山道で転倒した。
額を5針縫い、腰椎横突起という骨にヒビを入れる大怪我をした。
レース直前での怪我、腰痛。
今回のUTMF出場を一度は完全に諦めた。
4月中旬には腰痛は完治すると医師から言われた時には胸のつかえが取れた。
軽いジョギング程度でも腰に鈍い痛みがある。
医師の言う通り、あと1週間で本当に痛みがなくなるのか、不安が残る。
UTMF2022のコースプロフィールは、距離165km、制限時間44時間、累積標高+7,573m。
早い選手でも約18時間。遅い選手は44時間近くかかり、2昼夜を動き続けることになる。
誰にとっても過酷なレースであることは間違いないであろう。
今回の怪我が過酷なレース中において心理的、肉体的にどんな影響が出てくるのか全くわからなく不安しかない。
大会に出場できる喜びと腰痛の不安を抱えて、完走に挑むUTMF。
僕のUTMF初挑戦は一体、どんな結末になるのだろうか?