春夏秋冬 2016

ブログに掲載していなかったベストショットで今年の振り返り。皆様にとって2017年が良い年になりますように。

Happy Holidays !!

春 -1

TDT SS16 100マイル最後のランナーが残り10マイル地点に到達した。正直に言うと、制限時間に合わないのではないかと私は思った。でも、この方は諦めるなどということは微塵とも考えていなかったのだ。間に合わないなどという計算は私の勝手な推測の押し付けであって、限界は必ずその先にあるものだ。

TDT SS16 100マイル最後のランナーが残り10マイル地点に到達した。正直に言うと、制限時間に合わないのではないかと私は思った。でも、この方は諦めるなどということは微塵とも考えていなかったのだ。私の計算など私の勝手な推測の押し付けであって、人の限界は必ずその先にあるものだ。photo by O-show the ripper

春 -2

img_5539

雪が解けた新緑の季節に、踏み跡の薄いトレイルを歩くのは、野生動物と地図読みを学んだ私たちの特権だ。分水嶺トレイル信州平付近にて。Photo by Kenji Yamaki aka King

夏 -1

img_5953

トレイル脇や山頂に岩があるとすぐフリーソロで登りたくなる。少しの高さでもそこに全く違った風景が広がっていることがあるから。甲斐駒ケ岳山頂にて。 Photo by emma

夏-2

img_5404

山を走っていると一年の中で、幾度か不思議な気象現象に出会う。写真は風が強くなり始めた宝永火口付近から富士山山頂を撮影したもの。

夏-3

海外のトレイルに出かけると、今までの自分の経験とか、勝手に思い込んでいた想像みたいなものを簡単に凌駕する光景に出くわす。ワシントン州セントヘレンズ火山北側のトレイルから。

夏-4

img_6160

トレイルランニングは旅だ。縦走をしながら幕営をするのもいいが、麓に下りるとその土地の伝統風習や人の優しさにふれることがある。長野県千曲市上山田温泉にて。

秋-1

紅葉の名所が真っ赤に染まった光景も美しいのだが、自分は雑木林の中で自然に染まった赤、黄色、緑が織りなす光のコントラストが好きだ。

紅葉の名所が真っ赤に染まった光景も美しいのだが、自分は雑木林の中で自然に染まった赤、黄色、緑が織りなす光のコントラストが好きだ。奥多摩三条の湯にて。

冬-1

img_7263

不思議な気象現象をもう1つ。寒気というものは、なにか塊のようなものなのだろうか?山頂付近から、霧氷現象が見られる樹林帯と、ある高さから凍っていない木々がはっきりと分かれていた。風の流れなのか、数十mでこんなにも違うのだろうか?ここは今頃スキーで賑わっているはず。菅平高原スキー場にて。

 

 

 


MERU [ メルー] 試写会にて

自分は山岳やトレイル物の映画、小説、ドキュメンタリーというものがあまり好きではない。多くの場合、登山 = 孤独、そこへステレオタイプのネガティブ人生とかを盛り込んだり…そんな気持ちで、山登ってねーし、走ってねーよ、というものが実に多いのだ。なのであまり期待せずに、MERU[メルー]の試写会に足を運んだ。   img_7788   この映画はそんなレベルのものとは違っていた。一瞬でも疑ったことに「すいません」と素直に謝りたい。Jimmiy Chinはアルパインクライマーであるとともに、National Geographic誌の山岳Photographerでもある。その映像が美しくないわけがない。ヨセミテのような垂壁、ポータリッジでの宙吊り生活を淡々と映し出していく。そして全編に渡って、使われた単語で最も多かったものは、riskteammentor(師)そしてfamilyだと感じた。(数えたわけではないが…) これは、共同監督のエリザベス・チャイ・バサヒリィの影響だろう。アルパインクライミングがわからない人にも楽しめるエッセンスが全編に流れている。それは、極端な誇張や、ヒューマニズムに偏りすぎることなく、程よいバランスを持って展開されていく。

自分には無理ですな。早く温泉に入りたいってもんです。

自分には無理ですな。早く温泉に入りたいってもんです。

山で遊ぶ者としての視点から考えてみる。エクスペディション(遠征)は2回に渡っている。つまり1回目は撤退しているということだ。自分は1回目、残り100mを残しての撤退を最大限にリスペクトしたい。4日間のポータリッジでの停滞の後、食料が不足しているにも関わらず、下りずに登っていく。これは節約することで計算できること、その経験値が3人のうち2人にはあること。そして撤退ラインが明確に決まっているからこそできることであり、プロであれば次につなげるデータが必要で、登れる高さまで登るのも納得できる。つまりコントロールできるリスクだ。一方、残り100mであっても、日没後の1ビバークは、気温次第では死を意味するものであり、とってはいけないリスクとなる。山に行かない人にはなぜ?と思えたかもしれないが、当然の判断だったと思う。そして、2回目の遠征の前に、チームはある重大な決断をする。映画を見ている時は、「その判断はちょっと…」と自分は思った。実際に賛否両論があるはずだ。でもよく考えると、あの1回目の撤退判断ができるチームであれば、それもありかなと思えてきた。自分の過去を振り返ると、どんな山や岩を登ったかも大切だけれども、誰と登ったか、その景色を誰と共有できたかはとても大切なもの。そのための準備、行程、すべてが登山であり、ピークに立てたか、立てなかったか、登れたか、登れなかったかは、その要素の一部にしか過ぎないということ。そんなことをふと思った。そしてその重大な判断とは…それは大晦日の公開で映画をご覧になってください。

Jimmy ChinとTNFのアルパインクライマーが花を添える。なぜか、フリークライマーの平山ユージが。ジャンル違うじゃないか?と思ったが、ヨセミテでのプロジェクトの際に、Jimmyに撮影を依頼した縁があるそうです。

Jimmy ChinとTNFのアルパインクライマーが花を添える。なぜか、フリークライマーの平山ユージが。ジャンル違うじゃないか?と思ったが、ヨセミテでのプロジェクトの際に、Jimmyに撮影を依頼した縁があるそうです。

自分は人工登攀、アルパインクライミングはやっていません。クライミングはやりますが、自然の外岩でのロープクライミングでもフリークライミングまでです。(違いがわからない人はググってみてね)自分が向き合えるリスクはそこまでだと思うからです。それは決して恥ずべきことではなく、その範囲でのチャレンジとそのプロセスを楽しめばいいことだと思っています。アウトドアアクティビティーにリスクはつきものです。アバランチ(雪崩)という計算できないリスクも存在します。ちょっと寒いですが、自分が向き合えうことのできるリスクの範囲で、最大限チャレンジしようよ、もっと山に行こうよ、というのが、私がこの映画に付け加えたいメッセージです。

MERU[メルー]オフィシャルトレイラーはこちら(リンク)