新雪猛ラッセルの塩見岳、届かず本谷山まででしたが厳冬期の南アを楽しめました。
土曜日はやはりSPINEの疲れが残っているのか寝坊し、
塩見岳登山口の鳥倉ゲートに着いたのは10時半。
前夜はかなり雪が降り、林道は雪道でチェーンを使わずギリギリでした。
冬季ゲートから鳥倉登山口までは約9kmの林道歩きです。
歩き出すとすぐに雪、これはけっこう時間がかかるかもしれないとおもいながらツボ足で進みます。
もちろんトレースはありません。
日当たりのいいところはアスファルトが出ているところもありましたが、ほぼ雪でけっこう足をとられます。
3kmほど進むと目の前に南ア。
7kmほどで無雪期の駐車スペースまで着くとさすがにけっこう積もってます。
さらにゲートを越えて、鹿のトレースを所々たどりながら雪道を進むと鳥倉登山口に到着。
2時間半弱とけっこう時間がかかりました。
登山道は最初はそれほど積もっておらず、ツボ足で。
土と石の上にほぼそのまま新雪が積もったのか、雪が安定しておらず滑ります。
かといってアイゼンでは石や岩に当たり歩きにくいのでそのまま。
鳥倉登山口から三伏峠までは、写真のような10分のいくつという目印があり目標になります。
10分の3くらいまで来ると南アの山々が近づいてきます。
10分の4くらいから滑りやすくなりアイゼンに換装。
登山口から1時間45分とまずまず。
10分の5くらいからは雪が多くなりスノーシュー、徐々にペースが落ちてきます。
動いていても最強寒波で気温が低くウェアリングが難しい。
汗をかかないよう、運動量が落ちすぎないようコントロールしながら進みます。
10分の7あたりからはトラバース部分に新雪がかなり積もっていて、谷側にすべりやすい。
慎重に山側にトレースをつけながら進み、谷の通過部分は小規模な雪崩に気をつけながら一歩ずつ。
場所によっては腿まで埋まります。10分の8あたりでライト点灯。
10分の9あたりでようやくトラバースは終わるも、雪の量が多くなり久々に猛ラッセル。
三伏峠に到着したのは18時15分、登山口から4時間45分。
早々にテントを張り、手早く食事を済ませます。
今日はエスパースのソロウィンターで快適な内貼りダブルウォール。
寒いものの風は弱く、火を焚くと少し暖まります。
シュラフは、SPINE用に調達したコンフォートリミット0℃のMarmot Phase 30に、finetrackのポリゴンシールドでしたが、
サイズが自分のカラダにジャストフィットしてものすごく暖かい。これは予想外。
寒くて寝られないときのために、シルクのライナーと真夏用のキルトも予備で持ってきましたが使わず。
厳冬期の標高2500mオーバーは最高に星がキレイでした。
翌朝はやはり寝坊。疲れが溜まってますが心地よい目覚め。
ゆっくりと食事をして出発は5時40分。
塩見岳方面へ向かうと最初からけっこうなラッセル。
夏道が完全に埋まっていて、どこを進んでも大丈夫な感じ。
三伏山を過ぎ、三伏沢から本谷山までの登りで一気に雪の量が増える。
ここの登りだけで40分、三伏峠から2時間15分で本谷山へ。
塩見岳、仙丈ヶ岳、中アの絶景。
道標はほぼ埋まってました。
ここから塩見岳までいくとさらに往復プラス6時間といったところ。
帰りの林道歩きや帰宅時間を考え今日はここで終了、引き返します。
帰りはトレースをたどるので早いしラク。
三伏山で振り返るとこれまた絶景。
三伏峠には1時間半かからず戻り、テントを撤収してパッキング。
明るくなってみるとあらためて新雪の小屋といった感じ。
10時前には下山開始。
下りは順調に進みちょうど2時間で鳥倉登山口へ。
さらに林道を2時間15分歩いて駐車スペースに無事到着。
冬季ゲートより下はほとんど雪が消えていました。
厳冬期の南ア、ラッセルは本当に厳しいですが、
天候は安定していてチャンスが多くあります。
塩見岳を1泊2日で行こうとすると、どうしても1日だけ超長時間行動が必要になりますが、
またチャレンジしてみたいです。