金峰〜瑞牆〜信州峠〜横尾山そして最後は平沢峠の獅子岩まで、分水嶺トレイルの後半を試走してきました。試走と言っても、前回と同じく夜間走はしない、アクセスの良い大弛峠へバスで入り、テン場への着時間は3:30を目安にした通常の縦走です。
シューズテスト
ラグの強いタイプのシューズ(Speed Cross/Salmon) が岩陵区間で使用できる範囲なのかを判断するために試してみた。結論としてはソールラバーの材質は柔らかめなので、乾いた岩であれば、真上から足をおけば十分止まってくれるが、斜めにおいたり、瑞牆から不動沢への濡れた岩が連続する下りではかなり神経を使う。一方、信州峠以後の人の入らない柔らかいサーフェースでは、急な斜面でもオートマチックに止まり、かなり楽であることを確認。帯に短し襷に長しで、接地面積が広くスティッキーラバーのシューズ(Rover/Patagonia) にクッションのあるインソールで手を加えたものと、最後まで悩むことになりそうです。
信州峠より先の探勝路の確認
大会要項でのルートの指定は、旺文社の山と高原地図に記載のある登山道および林道となっている。まずはその本ルートを外さなければよいわけですが、「そんなの地図で線状物がトレースできれば簡単だろ」と思うところが落とし穴。旺文社のこの山域の地図は1/50Kですので、ルートのカーブの表現には限度があるし、等高線間隔20mでは地形図としては、大きい尾根、谷を見る程度で分岐での判断材料としては心細い。できれば地理院地図の1/25Kに旺文社の詳細な情報を書き込むのが良いかと思う。ただし、それでも地図上にない踏み跡がいくつもあり、逆に地図にあるルートが深い藪で見えなくなっている。このブログでGPSデータとともに分岐を公開してもよいのですが、これから1ヶ月でまだまだ藪も伸びそうですし、やはり自分で地形図を見ながら試走することをお勧めします。それもまた楽しみの1つだと思うのです。尾根線を外さない、平沢牧場に下らない、スキー場に下らない、ということを念頭におけば、間違えても「あ、巻いているだけかと思ったら、尾根線から遠ざかっている」と気づくはずです。尾根線同士の分岐では地図をきちんと整置すれば問題なし。ナビゲーション競技ではないので、現在地の確定にはスマホのGPS山地図アプリやGPS時計の高度計を補助に(誤差があるのであくまでも補助に)使用するのもよいでしょう。
旅の終わりに
ロングレースのゴール数km手前でこみあげてくる思いの深さは、数字上での距離や累積標高ではないと思うのです。ソロであれば一人で山と向き合い、チームであれば仲間と一体感を持って旅を続けてきた最後に何を思うのか。この分水嶺の大会では少し違ったものになりそうな予感もしています。(でも、やっぱり、食べ物とお風呂のことかな)