「それでも君とクラリスで走りたいのです。」
< 8速クラリスの完成車スプロケを交換してギア比を平地巡行向けにしてみる>
クラリスとはエントリーバイクの完成車によく装着される構成パーツのシリーズ名であり、株)シマノの登録商標です。でも、どこか他に聞いたことがあるなと思ったら、トレイルランニングで派手な怪我をした際に処方される抗生剤もクラリスという商標でした。みなさん、抗生剤は飲み切ってくださいね。
話がズレました。さて本題、クリーツを履くようになり、ある程度のスピードで巡行できるようになると、
「このギアとこのギアの間がなぜないのだ?なぜ ?」
前を走る人は微妙な斜度変化に対して、シフトダウン/アップしてケイデンス(ランニングで言うところのステップ・パー・ミニッツ、SPMね)を一定幅でコントロールできているように見える。自分はというと「コレ軽すぎね?」で、シフトアップすると、脚が重くなり、ケイデンスは低く、脚をつかってしまうし、リズム的にも気持ちが悪い。これはもう、クラリスの8枚ギアと早くもお別れとなり、ギア11枚の105(イチマルゴ、同じくシリーズ名)以上のコンポーネントに付け替える必要があるのだろうか?
調べてみると、
「まあまあのお値段するじゃねーかよ」
10万程度の完成車フレームにこれは正しいのか?11枚のスプロケが入るのか?(基本入ります)方向性は多々あるが、将来2台目の完成車を買うことになるとすれば、その完成車に装備された105の11枚ギアの恩恵にあずかればよいのではないか?
ここからは自分の性格だろうか、どうしても不思議に思うことがでてくる。一番大きいギアと一番小さいギアを使うことはほとんどない。激坂の場合もフロントギアをインナー(小さい方)におとして、ローから2番目のギアで対応すれば、真ん中6枚のギアの歯数の幅でだいたいの場所では対応できる。つまり、この6枚分の歯数を8枚に振って各ギア間の歯数差をギア11枚クラスのグレードの歯数差にできるだけ近くしたらいいじゃないか?俺が設計者だったらそうする、絶対そうする。
そして調べると、ありました。やっぱり。8枚でも歯数差最小。
「しかも安いじゃねーか!」
ギアの歯数(本)自転車業界では歯= Teeth のTと表記します。個人的には日本語表記の(歯、あるいは本)の方がよいのではと思います。業界はもっと初心者に優しくなってほしいです。Tが出てきた時点で思考停止した人も多いのではと思います。自分もそうでした。
上の写真の完成車についていたギアは小さいギアから順に、
11-13-15-18-21-24-28-32本となり、1枚のギアにおける歯数の差が最小でも2、中央あたりからは3つになる。これが平地を巡行しようとすると、ちょうどいいギアが無いと感じてしまう原因だと推測できる、いやきっとそうだ。
それが付け替えた上の写真 13-26Tでは、同じ8枚でも、
13-14-15-17-19-21-23-26本となり、平地巡行で使用するトップ3つの歯数差が1本差、中央付近から2本差、最後だけ3本と各ギアの歯本数の差が小さいのです。激坂や長いヒルクライムにはフロントギアをインナーに落として対応すればよいわけですよね。フロントギアシフトのタイムラグが影響するレースに出るわけでもなく、11Tというギアでフロントアウター50Tのチェーンリングですとギア比は4.55となり、自分の脚力で使いこなせる代物ではないと数字的にも納得しました。先日下りの見通しの良い安全な直線で、新しくつけた13Tのトップギアをガチ踏みしたら、ガーミンは○○kmを計測しました。自分の脚の実力では13T、ギア比3.85でも十分であり、安全を考えれば普段の公道で使用するには十分でしょう。
You Tubeで耳にした言葉ですが、「何枚あろうが踏めるギアは1枚」というのは、「だからコンポのグレードにこだわるより脚を鍛えろ!」と解釈しています(漢だな!)が、逆に「踏めるのが1枚だからこそ、最善のものをチョイス」というのも真実かと思います。そのうえで「脚しんどい」のは私の鍛錬不足ですね(笑)
徐々に巡行スピードが上がってきました。そうすると気になるのが、あれ、ブレーキです。
それはまた次回に… Enjoy your ride!
2024/2/5追記:
①しばらくすると、リアディレイラーには、SS(ショートゲージ)とGS(ミディアムゲージ)というスペックがあり、スプロケの最大最小の歯数差、フロントのチェーンリング大小歯数差、それとその合計(トータルキャパシティ)によって適応するスペックが決まるということを知りました。今どきの12速のスプロケとディレイラーにはその概念はありません。理由は長くなるので割愛します。私のTrek完成車に付いていたディレイラーはGSスペックであり、完成車に付いていた歯数差(ワイドレシオ)用であり、私が交換したスプロケの歯数差(クロスレシオという)には本来対応していないものであることを知りました。ただ、調べていくと、調整を丁寧にやれば動くことは動くという情報が多い。私もその一人なのだろう。理論的にはチェーン長を短くする方向で調整しないと、動きがもたつくことになるが、今のところその必用性は感じていない。レースなどに出ていないからだろう。そこまでするなら、全体を105にしようかと考えている。又、こういったメーカー推奨外のカスタマイズはショップでは扱ってくれませんのでご注意ください。
参考にした文献 : https://sekisaicling.com/rd-totalcapacity/