一週間のうちの最大一時間を使って、気になったことを気の向くままに書く「トレイルランニング一時間一本勝負」。
今週のトピックとしては、アメリカ・アリゾナでは125時間以内に250マイルの走破を目指すCocodona 250がこの月曜日から始まります。トレイル率は90%。連日、YouTubeでの中継もあるようです。
アメリカで200マイルのレースが流行り始めたのは10年ほど前。ウルトラ・ランナーのCandice Burtがオーナーの組織であるDestination Trailが2014年にTahoe 200、2015年にBigfoot 200、2017年にMoab 240を開催して以降、200マイル超のトレイル・レースが増える傾向にあります。
現在ではDestination Trailが開催するTahoe、Bigfoot、Moabのいわゆる「トリプル・クラウン」のほかにも、他の主催者による200マイル超のレースが増えてきています。こちらのサイトにアメリカで開催されている200マイル超のレースのリストがあります。
200マイルの流行の立役者といってもよいDestination Trailは来年の4月には300マイルのレースであるArizona Monster 300を開催予定です。すでにエントリー枠は一杯で、ウェイトリストになっている盛況ぶり。
話は少し逸れて、アメリカで200マイルのレースが流行る少し前の2010年に初めて開催されたのがTor des Géantsですが、フランソワ・デンヌが今年のTor 330に参加すると発表しています。彼がどんな走りをするのか楽しみです。(ちなみに私も同レースに参加予定です。)
アメリカのレースでは多くの200マイルレースが100マイル同様に300人前後の参加者で開催され、またTor des Geantsも330だけで1000人規模。当然ハードなレースとはいえ、走る気さえあれば参加の障壁は低い印象です。
日本でもこのゴールデンウィークに川の道が開催されたり、あるいはTJARが人気だったりと、200マイル超のレースに対する需要はありそうですが、ある程度の規模の200マイル超のトレイルを開催するとなるとその実現には多くの壁がありそうですね。主催者側の準備が大変であることはもちろんですが、参加者にとっても日程の調整が難しそうですね。ヨーロッパやアメリカだと、レースに合わせてまとめて休みを取ることができる人が多いですが、日本だと川の道がゴールデンウィーク、TJARがお盆の時期に開催されるように、皆が一斉に休みを取るタイミングじゃないと成り立ちにくそうな感じがします。