2018年7月14日に私の5回目となる100マイルレースにチャレンジする。
1回目 2015 OSJ KOUMI100、完走。
2回目 2016 TDT100という草レース、完走。
3回目 2016 OSJ KOUMI100、DNF。
4回目 2017 OSJ ONTAKE100マイル、DNF。
*DNFはDid Not Finishの略。途中棄権、リタイアの意味だ。
5回目は2018 OSJ ONTAKE100マイル。
昨年にDNFだったレースに再挑戦する。
いうまでもなく、100マイルもの超長距離を走ることは簡単ではない。肉体的にも精神的にもボロボロになるような過酷な状況を幾つも乗り越えた先に、ようやく完走という栄冠を手に入れられるものだ。
そんなハードなレースに何故、何回もチャレンジするのか?
純粋に超長距離のトレイルランニングが好きという理由だけでは、周りにうまく説明できずにいた。5回目の100マイル挑戦を前に熟考を重ねてきた。自分の考えを文章にするのは容易ではなく、何度も書き直してようやくまとめることができた。
私が何回も100マイルにチャレンジする主な理由は3つある。
1.途中棄権の悔しさ
直近2回の100マイルレースはDNF。体調不良や関門を突破出来ないことを理由に走ることを諦めてしまったことが原因だ。その真因は自分に負けたことだ。DNFした過去2回の100マイルレースの泥の付いたゼッケンを職場のデスクの目の付く場所に置いている。自分に負けそうな時や気持ちを奮い立たせたい時に、それを見るようにしてきた。その度にDNFしたレースで見た景色や情動を鮮明に思い出すことができた。その時の最も強い感情が自分に負けた悔しさだ。その悔しさをバネに私は5回目の100マイルに挑戦する。
2.ギリギリの楽しさ
これまでの100マイルレースの成績は4戦2勝2敗。完走の成功確率は50%。私にとっての100マイルは完走できるかどうかわからないことに挑戦することだ。崖っぷちを歩くようなギリギリの所に身を置いて、それを乗り越えていくことは楽しいことだ。置かれた状況を辛苦と捉えるのではなく、楽しむことに転化できれば、完走をグッと引き寄せることができる。心身ともに追い詰められた状況を乗り越えた時には達成感や充実感を得ることができる。困難であればあるほど、克服した達成感や充実感はより大きなものになる。こんなワクワクするような楽しいことは日常生活ではまず体験できないし、他にはない。
3.100マイルで自尊心を高める
自分は決して強い人間ではない。どちらかと言えば、意思の弱い、自信の無い人間だ。会社での人事異動を契機にそんな自分を変えたくて、心身を鍛え直そうと走り始めた。長距離が走れるようになると、もっと長く、もっと長くと長距離志向が高まっていった。それも超長距離のトレイルランニングに夢中になった。やがて、走り続けることで自尊心が高くなることを経験として知った。自尊心とは自分自身を肯定的に捉えることだ。それは自信の源になるものだ。ランニングが習慣になると、自然と体調が良くなる、集中力が増す、意思が強くなるなどあらゆることへの好影響を実感できるようになった。何をするにも自分には出来るのではないかと自分自身をポジティブに捉えられるようになった。平たく言えば、何事にも自信が持てるようになったということだ。100マイルに何度も挑戦するのは、この挑戦の経験が自尊心を高めることに繋がるからだ。今後を生きる活力になるものと信じているからだ。100マイルレースを通じて、私は、どんな困難でも克服できる強い心身をもっていることを発見したい。これが、私が100マイルレースを何度もチャレンジする3つ目の理由です。
5回目の100マイルレース、結果はどうであれ、まずは逃げずにスタートラインに立つことだ。それから先は、ただひたすら前へ前へと諦めずに進むのみ。自分に負けずに、最後まで走り続けたいと思う。