2023年のフィッシングライフを振り返って
2023年は、自身にとって記憶に残るフィッシングイヤーとなった。スモールマウスバスで50cm超を2本(51cm、50cm)キャッチし、自己ベストを更新。また、ランカーサイズのシーバスも84cm、82cm、80cmの3本と好釣果が続いた。
さらにマゴチやチヌといった新たな魚種にも挑戦し、釣りの幅を広げることができた。数もサイズも申し分のない充実の一年であった。
40年におよぶ釣り歴の原点
私の釣り歴は40年以上に及ぶ。社会人になってからの約10年間は釣りから離れていたため、実質的には30年間、釣りと向き合ってきたことになる。数ある趣味の中で、最も長く続けているのが釣りである。
釣りの原体験は小学校時代、故郷の栃木県那須塩原市にまで遡る。那須連山の麓に位置し、清流・那珂川が流れるその土地で、実家から自転車でわずか10分の釣り場に通っていた。
当初はウキ釣りでウグイやオイカワを釣っていたが、やがてルアーフィッシングにのめり込んでいく。流れの中をルアーで攻めることで、美しい渓流魚のヤマメが良く釣れた。
忘れられない60cmのニジマス
今でも忘れられない一尾がある。那珂川で釣り上げた60cmの大型ニジマスである。おそらく上流の養魚場から逃げ出した個体、あるいは釣り大会の生き残りであったのだろう。
大物が潜んでいそうな淵にルアーを流れに乗せてドリフトさせた瞬間、「ドン」という衝撃が手元に伝わった。最初は根掛かりかと思ったが、それがゆっくりと動き出す。水流に抗いながら丸太のような重さで引く魚。満月のようにしなったロッド。水面に現れた巨大な魚体を見た瞬間、心臓が高鳴った。
釣り上げた時の興奮と感動は、いまも鮮明に記憶に残っている。
釣りを続ける理由
その体験が、現在に至るまで釣りを続けている最大の理由である。あの時の興奮と感動を、いまも追い求めている。どんなに技術が向上し、釣果が伸びたとしても、原点にあるのは「一尾の魚との出会いによってもたらされる胸の高鳴り」である。
釣りはただの趣味ではない。人生の中で確固たる位置を占める、生き方そのものと言っても過言ではない。
NO FISHING, NO LIFE ― 釣りなくして、人生なし。