久々のファストパッキング装備はすごくライトな山行。
土曜日は14時頃にスリーピークス八ヶ岳トレイルの受付がある三分一湧水館に立ち寄り、
持ち場のトランシーバーやガス缶などを持って観音平駐車場へ移動。
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今年も会場は賑やか
観音平駐車場は約30台車が停まっていてギリギリ駐車、15時前に青年小屋に向けて出発。
荷物は約9kg、ファストパッキングにしてはかなり重い方でかさばるので山と道のminiをチョイス。
ここの登りは三ツ頭に登る隣の尾根と1本違うだけなので、植生がほとんど同じ。
最初は森の中の両サイド笹や草の、土と石の登りを進む、続々と日帰りのパーティーが降りてくる。
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笹と草と土と石の森
300mほど登ると雲海展望台に到着。
ここは地図では展望台となっているけど眺望は甲府方面がわずかに見えるだけ、先を進みます。
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ここは最初の休憩ポイントに最適
2000m付近で、明日同じくスタッフボラをされる知り合いのトレイルランナーお二人に会いしばし談笑。
やっぱり集まるところにはみんな集うなぁと実感。
その後も日帰りのパーティーが降りてくる中、2100mの押手川に50分で到着。
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1950mあたりから岩がゴロゴロ
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ここまで上がるとだいぶ涼しい
青年小屋への巻き道を進むとまだまだ降りてくる、みなさんかなりゆっくりなので駐車場に着くのは18時前かも、日が長くなったのを実感。
ここはかなりの急登で汗をかきながら標高を上げていく。
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かなりの急登
2300mの道標まで上がるとあと10分、なだらかになった岩々の道を進みちょうど90分で青年小屋到着。
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青年小屋まであとちょっと
遠い飲み屋の提灯を見るといつもホッとします、小屋の外でも中でも、すでにみなさんできあがっていて居酒屋の雰囲気がします。
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遠い飲み屋の赤提灯
小屋の方に伺うと小屋、テント合わせて80名ほど宿泊とのこと。
去年ほどではないものの、天気予報いまいちにもかかわらず賑わっていました。
テン場には学生の集団20名ほどがすでに陣取っていて、お酒を飲みながら丸くなって座ってゲームを楽しんでいる。
今日はガチな山行ではないのでモンベルのドームシェルターで居住性と張りやすさを重視。
ストックシェルターやツェルトに比べれば重いけど、滞在時間が長いので快適なのは大事。
権現岳のピークを眺めながらのんびりと設営。
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本日のお宿
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テン場の向こうに権現岳
食事はもちろんビバークレーション。
やはりお湯を入れて1分でできるのは革命、今までのアルファ米とは次元が違います。
今日はチータラをトッピング。チータラは炭水化物、タンパク質、脂肪のバランスがほぼ1:1:1で、
炭水化物が多くなりがちな山の食事の中では異色の存在。
日持ちもし、軽く、冬でも凍らないので1年を通して重宝しています。
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チータラビバークレーション
今回はガチではないのでスープをプラス。
こちらも大豆ミートと乾燥ほうれん草で栄養バランスをとりながらコーンスープにトッピング。
お腹にも優しく温まるので、こちらも冬も夏も重宝しています。
大豆ミートも5分もかからずお湯で戻るので、時間短縮にも最適です。
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特製スープ
18時半にはウトウト、学生さんの集団が21時頃まで大盛り上がりだったけど、ガチ山行ではないので半分聞こえながらカラダを休める。
23時頃から風が強まるも雨は降らず。
去年は土砂降りだったので快適な標高2400m泊。
2時に起き手早く食事を済ませるも少し眠気がきて3時半まで二度寝。
学生さんの集団が早くも賑やかにテントを撤収している中、パッキングをすませ水を汲み4時に出発。
ヘッデンはいらないくらい明るく、まだ雨も降らず日の出間もない権現岳に35分で到着。
毎度の赤岳、阿弥陀岳が素晴らしい。権現岳のピークは光輝いていました。
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ちょうど日の出
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真っ赤な権現岳
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北岳と仙丈ヶ岳がわずかに
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赤岳と阿弥陀岳
三ツ頭へ向かい5時に待ち合わせていたスタッフの方と合流。
気温は5℃、風は弱く晴れ間も。この時点では絶好のレース日和。
天気予報とともに大会本部に山頂のコンディションを報告して、まずは朝の任務完了。
この後は7時ぐらいまで待機。もう一人の方と日本アルプスのファストパッキング談義に花が咲く。
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明るくなると絶景
7時過ぎには三ツ頭分岐のスタッフ4名が揃い準備万端、選手の到着を待ちます。
自分は山頂で、登山者の方へのレースの説明や下山方向の確認とトランシーバーでの報告が任務。
今年は去年と違い、ほとんど登山者の方が来なかったため淡々と時間が過ぎる。
分岐は、コースのピーク地点で、みなさんかなり疲れてたどり着くのでスタッフで応援。
最終選手は11時40分に通過、雨はギリギリ降らず風も穏やか、良かった。
後は荷物を持って下るだけ、途中で雨が降り出したものの弱く下山には問題なし。
観音平には13時過ぎに到着、あぁ今回も無事に下山できて一安心。
ファストパッキング装備での山行は、やはり穏やかな気持ちと少しの緊張感が混在していて、降りるとようやくホッと一息つける感じ。
これがガチのトレーニング山行と違うところかも。
今年もスリーピークス八ヶ岳トレイルが無事開催され、たくさんの選手が笑顔で走っているのを見て、少しでも携われて良かったとあらためて思いました。
また来年もたくさんの人が楽しめるよう、継続的に何かできればいいなと思った2日間でした。