本当に久しぶりのファストパッキング。
昨日は夜叉神の森→鳳凰三山→白鳳峠→広河原→北岳山荘シェルター泊。
今日は北岳山荘→広河原で、バスで夜叉神の森までとサッと終了。
天気予報では夕方以降雪予報が出ていたので装備は重めで7kgくらい。
夜叉神峠まで30分ちょっとで着くと残念ながら白峰三山は真っ白。
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白峰三山は雲の中
この当たりで既に木々は色づき始めていて、標高を上げていくと2,200mあたりが見頃の感じ。
鳳凰三山は色づかない木が多いのですが、ポツポツと出てくる赤や黄色が秋を感じさせてくれます。
南御室小屋には2時間弱、既に紅葉は終わっていてテント場は冬の装い。
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これで雪があれば完全に冬のテン場
薬師岳の稜線に上がるとさすがに少し肌寒い。
登山者はけっこう多いなか、観音、地蔵(残念ながらオベリスクは見えず)、高嶺と進み、白鳳峠への下りで少しガスが晴れる。
北アのような赤黄の絨毯はありませんが、黄色と緑色のコントラストがキレイです。
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晩秋の南ア
白鳳峠からの下りはガレガレ。
途中からは南アで珍しいハシゴも多数出てきます。
林道の直前で登山パーティにもお会いし、このルートで人に会うのは珍しい。
林道、行ったことのない方にはイメージに無いかもしれませんがキレイに舗装されています。
この道を林道バスがつないでいます。林道バスもあと数週間で今シーズン終了です。
ここまで5時間。
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ハシゴ多数
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南アルプス林道
広河原からは毎度の白根御池、肩の小屋経由で北岳山荘まで1,650mのハイクアップ。
白根御池からの登りで一瞬ガスが晴れ、御池と向かい側の鳳凰三山が見えました。
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白根御池のテン場
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一瞬の青空と鳳凰三山
北岳山荘には広河原から3時間10分で到着。まずまず。
今回はマットなどが重い分、毎度のストックシェルターをチョイス。
今夜のビバークレーションには鶏つくねをトッピング。鉄板の組み合わせ、美味しさです。
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ビバークレーション+鶏つくね
久しぶりの2,900mシェルター泊はやっぱり冷えて風も強い。
夜中から雨も降り出し朝方は音が変わって雪に。
何度も顔に水が当たったりして寝たり起きたりを繰り返しながらも、なんだかんだで9時間半睡眠、
シェルターを撤収しようと外に出るとテント場は雪がうっすら。
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雪がうっすら
一番薄いトレランシューズできたので足が寒~い。
みなさん八本歯方面に下っていきますが、このコンディションの八本歯は避けたかったので山頂経由の昨日来た道を戻ることに。
風がかなり強く、顔に当たる雪が痛い。
北岳山頂へのトレイルは積雪2cm。チェーンスパイク無しで問題無しのギリギリのライン。
チェーンスパイク、バラクラバとも持っていましたが、そこまでシビアではない、秋と冬の中間という感じのコンディション。
山頂は、銀世界。
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それほど滑りませんでした
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山頂は銀世界
本当は稜線歩きをする予定でしたがこんな日は早めに下山。
2,600m当たりからは雨になり、いつもよりもゆっくり進み、広河原には出発から3時間半と昨日の登りよりも時間がかかりました。
まだまだ先週までの疲れが残っているので、ちょうど出発間際のバスに乗り夜叉神の森へサクッと戻り終了。
秋の日本アルプス、コンディションや装備が難しいのですが、
その分色々と考えて準備し、「当たるもの」「当たらないもの」が毎回あって、それがまた面白いです。
そしてこの時期の景色は独特、登山口は秋、途中は晩秋、稜線は初冬です。
通年小屋を除けば、ほとんどの小屋が11月の1週目くらいで小屋閉めです。
雪の積もる前にぜひ、オススメです。