7年連続7回目のThe North Face Endurance Challenge Championship San Francisco 50 mile を走ってきました。
7年前の2011年のレースは、私にとって初めてのトレイルランニング・レースでした。その年は鏑木毅さんも出場していて、ロードのマラソンしか走ったことのない身の程知らずな私は、スタートから鏑木さんの後ろを試しについていってみました。最初は案外ついていけるもんだなと思ってましたが、ロードとは異なり上り下りを繰り返すコースに、10キロも行かないうちに脚がついていかなくなり離され、レース半ばまでには完全に脚がなくなり、最後はヘロヘロになりながらなんとかゴールへとたどり着いた記憶があります。
事実上の50マイル全米一決定戦。当時も数多くのエリートが集まるイベントでしたが、アメリカでのトレイルランニングの人気の高まりもあり、その後ますますレベルの高いレースが繰り広げられるようになりました。昨年のZach MillerとHayden Hawksの名勝負を動画でご覧になった方も多いでしょう。
当然、私のレベルでは上位争いは難しいレースですが、毎年私がここに戻ってくる一番の目的は、このハイレベルな雰囲気を直に感じ、トップレベルの選手との差を知り、自分の現在地を確認することにあります。うまく走れる年もあれば、そうでない年もありますが、その時の経験がその後のトレーニングやレースの糧になります。
今年は序盤の下りで左足首を捻挫したあと、さらに同じ場所を中盤の下りで再び捻ってしまい、ずっと左足をかばって走ったせいで右足に早く疲労がたまるという悪循環。でも天気にも恵まれ、また今年はサンフランシスコの象徴ゴールデンゲート・ブリッジを渡ってゴールということもあり、思っていたような結果にはなりませんでしたが十分レースを楽しむことができました。
トップ争いは今年も名勝負が生まれました。昨年優勝を争ったZackとHaydenにTim Freriksを加えた三人によるデッドヒートの末、優勝したのはTim。ちなみに優勝したTimのI-TRAスコアは898、ZachやHayden、また8位だったMax Kingは皆900点超え。今回参加していないJim Walmsleyなども含め、アメリカ男子の選手層は本当に厚くなっています。すでに女子ではKrissy MoehlやRory BosioがUTMBを優勝していますが、この選手層をすれば近い将来にアメリカ勢がUTMBで総合優勝する日が来るでしょう。
今年は日本人の実力派ランナーも多く参加し、i-run-farでも注目ランナーとして取り上げられました。私が記憶する限り、このレースで上位を争った日本人は2011年の鏑木毅さん以来出ていません。上位の争いは非常にレベルが高く、結果を出すことは相当に難しいレース。結果の如何にかかわらず、チャレンジされた方々は本当に素晴らしいと思います。
今後もこのレースの雰囲気を感じにどんどん日本からチャレンジに来てもらえたらなと思います。一朝一夕には行かないと思いますが、いつか日本からやってきたランナーが超ハイレベルの争いの中に割ってくる日がくれば素敵ですね。
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