10月9日~10日と長野県小海町でOSJ KOUMI100が行われた。
KOUMI100は32kmのコースをグル、グル、グル、グル、グルっと36時間の制限時間内に5周する100mileレース。
累積標高差8945m。周回コースという設定、制限時間面でも国内屈指の過酷なこのレース。
今回の完走率35%(出走数206名、完走者72名)が完走の難しさを物語る。
結果はDNF
3周目終了地点、96kmで走ることを止めた。
周回毎の記録は、
1周目5:18:53(116位)
2周目6:11:14(106位)
3周目8:20:23(110位)
3周回して19:50:30。前年の私の記録よりも1:12:59早いペースだった。
DNFの理由は3周目で胃腸の調子を崩し、心が折れた。
3周目から吐き気が始まり胃薬を服用するも、ジェルなどの補給食が取れなくなった。
ボロボロの体で、周回毎のSTART/FINISH地点までたどり着いたが、すでに4周目に挑む気力が萎えていた。復活する余地もどこにも見いだせず、自らDNFすることにした。なんとも情けない結果となった。まるで悪夢を見ているようだった。
振り返れば、昨年、このレースに初挑戦で初完走を遂げ、100milerとなる夢を実現した。
全力を振り絞って完走を遂げ、それにより得難い充実感があった。限界を越えた先に最高に幸せと感じる時間と苦難の中に生きた瞬間があった。思い出のあるこのレースをもう一度走ってみたかった。それも前回のようにぺーサー付きではなく、単独で完走を目指したかった。ただただ自分の力を試したかった。 燃えるような充実感をもう一度味わいたかった。
そんな思いを持って臨んだレースだったのに、なんで走るのを止めてしまったんだ?
前回は3周目が鬼門となったが、今回も3周目に大きく体調を崩した。大多数のランナーは、初日の夕方から深夜に3周目を迎えることになる。日が落ち気温も下がり寒さを感じるようになる。ランナーもばらけ、前後に誰もいない時間が多くなる。霧がかった暗闇の中、自分と向き合う孤独な戦いが延々と続く。3周目がメンタル面では最もキツイ周回かもしれない。胃腸の調子の悪さが、メンタルにネガティブに作用し、どうしても自分一人ではそれを凌ぐことができなかった。なぜか3周目が前回以上に絶望的に辛く感じられた。絶対に完走できる、この困難を乗り越えられると最後まで自分を信じることが出来なかった。胃腸の調子を崩したことだけでなく、自分のメンタルの弱さが、完走できなかった一番の理由だった。
完走者と未完走者を分けたものはなんだったのか?
それは絶対に完走するんだという強い気持ちを持ち続けられたかどうかだったと思う。
畜生!
今は失意のドン底にいる。ぽっかりと心に穴が空いたようだ。目標未達に終わった。これまでの努力はいったいなんだったんだ?自分はいったいなんなんだ?次はなにを目標にしていけばいいんだ?自らの存在を否定している自分がいる。自らの存在の小ささに打ちひしがれている。しばらくは、立ち直れそうにない。
今回、チームメイトやラン仲間も数多くこの大会に参加した。わざわざ東京から応援に駆けつけてくれた仲間もいた。レース中は仲間の存在が心強く、献身的なサポートにどれだけ元気や勇気を与えて貰えたか、感謝してもしきれない。今回はその仲間の存在という力を完走までの原動力にすることができなかった。サポートしてくれた仲間、応援してくれた方に申し訳ないという気持ちしかない。期待に応えられず、ごめんなさい。
いつかはわからないけど。再びこのレースを走る機会が来ると思う。その時はもっともっと精進を積んで本気で臨み直したいと思う。