Facebookのある投稿からそのニュースを知った。

長野と新潟の県境をまたがり、斑尾山（標高1382m）から天水山（1088m）をつなぐ延長80キロの山歩きルートの信越トレイルが2021年9月25日、天水山から新潟県津南町を経て秋山郷を抜けて苗場山（2145m）まで延伸する。総延長約110キロのロングトレイルにアップデートされる。

信越トレイルをスルーハイクした思い出

僕の故郷での父との思い出

ニュースをきっかけに僕は郷愁に浸っている。

僕の信越トレイルのスルーハイクの体験は2017年9月末。南側の起点の斑尾山から北上し、天水山までを2泊3日で友人と歩いた。

美しいブナの森林、湖沼、湿原など豪雪地帯ならではの多様で豊かな自然に加えて、自然と共生してきた歴史や文化が感じられた。

信越トレイルの里山の風景に妙に郷愁を感じたのを覚えている。幼い頃の故郷での思い出と重なる景色があったからだ。僕の故郷は栃木県那須塩原市。以前は黒磯市と言われていた町だ。

家業は酒屋を営んでいた。那須高原の得意先にビールなどを父は配達していた。僕の小学生時代の夏休みの思い出と言えば、父が何度も配達に連れて行ってくれたことだ。自営業なので夏休みに家族揃ってどこかに出掛けた記憶はほとんどない。今思えば、配達に連れていってくれたのは父なりの優しさと理解している。

僕は父が運転する車から見る高原の景色を見るのが好きだった。僕が自然に惹かれるのは幼い頃に見ていた景色の原体験があるからだろう。

信越と那須は自然、歴史、文化も違うものだが、僕が郷愁を感じる場所であることは一緒。

僕にとっての信越トレイルは忘れがたき故郷を思い出す旅。近々に再訪を計画している。