世界最古の100マイルレース、ウェスタン・ステイツ100が今年も近づいてきました。私も今までペーサーとして2度参加しましたが、5度目の抽選で出場権を得た今年はいよいよランナーとして出場します。
そしてレース4週間前に当たる5月末、メモリアル・デーの連休に開催されたのがウェスタン・ステイツ100のトレーニングラン。私も出来る限りの準備をしておこうということで参加してきました。
トレーニングランで走るのは30マイル地点のRobinson FlatからゴールとなるPlacer High Schoolまでの約70マイル(113キロ)。これを3日にわけて走ります。コース・プロフィールを見ると下りばかりに見えますが、累積の下りが約7000メートルに対して上りは約5500メートルと、それなりに上りもあります。
参加は有料で、定員は各日とも300人強ほど。原則として事前登録が必要で、イベント前には枠が売り切れます。ただ、その日になって来ない人が20人ほど出るので、直接行ってウェイト・リストに登録しておけば当日参加も可能です。
参加しているのは本番にエントリーしているランナーやペーサーの他、ウェスタン・ステイツのコースを体験してみたい人や、単純にトレイルをみんなで楽しみたい地元のランナーも。レースではないので本番のような緊張感はなく、ゆったりとした雰囲気です。
エイドステーションも設けられ、スイーパーもおり、手厚いサポート体制。また無線のテストなども行っていて、ランナーだけでなくレース主催者にとってもシミュレーションの場になっています。
エリート・ランナーも調整に来ています。私が気づいた中では、女子では一昨年の優勝者Kaci LickteigやStephanie Howe、昨年56歳にしてトップ10入りしたベテランMeghan Laws、男子ではIan SharmanやZach Bitterなどが参加していました。
ゴール地点では各々軽食を食べつつ、おしゃべりしながら時を楽しんでいます。
トレーニングランに参加するにあたって私の目的は次の三点でした。
- 本番で使用するギアの選定とチェック
- コースの理解
- 暑さトレ
ギアに関しては複数のシューズとベストを試し、本番で使えなそうなものを見極めることができました。コースに関しても私がまだ走ったことのなかった前半のセクションを走ることができたので、プランが立てやすくなりました。初日こそ涼しかったものの二日目、三日目は30℃近くまで上がり、暑さ対策としてもまずまずだったのではないでしょうか。
さらに期せずして良かった点として、本番の目標設定がより明確になったことが挙げられます。いろいろなレベルのランナーが参加するトレーニングランだからこそ、タイム以上に一緒のペースになる周りの面子のレベルから、自分がどれくらいで走れるかを肌で感じられたのはよい収穫でした。
トレーニングランは実際にウェスタン・ステイツを走る人は当然のことながら、そうでない人にも以下の理由でおすすめです。
- なかなか当たらない抽選を経ずにウェスタン・ステイツのトレイルを走れる。
- 計110キロほどを三日間で走るので、無理なく楽しめる。
- アメリカのトレイル・ランニングの雰囲気を肌で感じることができる。
拠点となるオーバーン(Auburn)はサンフランシスコから車で2〜3時間なので、もしタイミングが合えば是非参加してみてください。
後編では実際に走ったコースを簡単に紹介します。(つづく)
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[…] 前回の投稿のとおり、ウェスタン・ステイツの四週間前に開催されたトレーニングランに参加し、本番100マイルのうちロビンソン・フラット(30マイル地点)からゴールとなるプ […]
[…] 6月のレースから逆算して年間プランを練り、怪我に気をつけながら、暑さ対策に内陸へ赴いたり、レースの一ヶ月前にはトレーニング・ランに参加したりと、一介のランナーにできる範囲での準備をしてきた。 […]
[…] 進んでマーキングがなかったら戻れと言っていたが、もうそれ以上進んでいる。引き返すべきかどうか考えているうちに、四週間前のトレーニングランでは見なかった車道にぶつかった。 […]