3年目の年末年始南ア、今回は畑薙ダムから茶臼岳への登山道の吊り橋が台風24号で崩落、
便ヶ島や易老渡からの歩道も同じく被害を受け通れないということで、南アの南側はエスケープルートが少なくリスクが大きいのと、
やはりTJARのコースをたどれないというのは残念。
そして何よりも今シーズン最強寒波と西高東低の冬型で稜線が暴風ということでコース変更。
【1日目:夜叉神の森→鳳凰山→鳳凰小屋、7時間】
1日目の29日は稜線はマイナス20度で風速25m/sオーバーの予報で伊那側は昼間吹雪く予報。
これは登山口も変更ということで、急遽地蔵尾根側から夜叉神の森へ移動。
登山口では、行政の依頼を受けた山梨県の山岳会の方がアンケートをしていて、来年以降の登山届の義務化のことなどについて10分ほど質問を受けました。
9時にスタート。山梨側は晴れ間も見え、かなり寒いものの14kgのザックを担いでゆっくり登ります。
夜叉神峠まではほぼ雪なし、白峰三山はガスがかかり雪煙が舞っていました。
先行者がたくさんいて、みなさん翌日以降の好天を狙って南御室小屋まで行くみたい。
杖立峠までは雪もあったりなかったり、1か所凍結でスリップしたけどアイゼン無しで到着。
ここにも先行者2人が休憩中。ここにいた2人は相当の健脚で、この後南御室小屋の先まで前後します。
ここからはチェーンスパイクをつけて進みます。全部雪面で、一気に冷え込んだためか凍結箇所が多い。
EVERNEWのULチェーンアイゼンをこういう時は使うのですが、70gとものすごく軽くて、何よりもとても小さい。
爪も小さいけど4本ついているので、登りであれば最低限の滑り止めになり、重くなく歩きやすいです。
苺平の手前で6人ほどのパーティを抜き、さらに3人ほど抜いて苺平は休憩せずスルー。
南御室小屋に着くと先行者が10人ほどいて、みなさんテント場の場所取りと日なたで休憩中。だけど今日は本当に寒い。
ここでアイゼン、ピッケルに換装し、薬師岳へ。
まだまだチェーンスパイク、ストックでも問題ないのですが、本当に気温が低く、風が強い中での上部での換装は避けたかったので早めに。
さらに先行者を5人ほど抜いて砂払岳へ。
ここからの薬師岳、振り返っての富士山が素晴らしい。
薬師岳小屋を過ぎるともう目の前、冷え込みは厳しく風は強いものの、雪はまだまだ締まっておらずスカスカ。足が埋まります。
そして頂上まで来るとものすごい風。真っ直ぐ歩けない。
左右に振られながらなんとか山頂へ。先行者3人も岩にしがみついている感じ、1人だけ空身で観音岳に向かっていく…… 大丈夫か…
今回はマイナス20度、風速20m/sオーバーということで、バラクラバは二重に。
finetrackのアクティブスキンバラクラバにバラクラバビーニーを重ね、その上にmontaneのプリズムハットを重ね、
首は上からBUFFで覆い、ハードシェルのフードを被るという今までで一番の防風・防寒。
上半身は下から、finetrackアクティブスキン→smartwoolのメリノ250→finetrackのポリゴン3アッセントジャケット、finetrackのエバーブレスバリオと、
例年稜線は3レイヤーで行動するところ4レイヤー。下半身も3レイヤーで例年よりも保温重視のものをチョイス。
おかげで稜線は寒くはないものの、何度も耐風姿勢を取りながら、止まったり進んだり、ハイマツに横たわったり、匍匐前進したり…
転倒することはありませんでしたが、行動できるギリギリ、青空なのが本当に良かった…
白峰三山側からの風がものすごく冷たく鼻先が少し寒い… バラクラバも3レイヤーにすべきだったか…
どうにかこうにか観音岳到着。
空身の人はここで引き返す模様。こちらは地蔵岳方面へ進みます。
トレースはまだまだしっかりありラッセルは無いものの、とにかく風が強すぎる。
下り基調なのにカラダが降りていかない、しかも鳳凰小屋分岐への下りはガレ気味なので本当に要注意。
何度も前に進めず耐風姿勢で待ちながら、1歩ずつ1歩ずつ進んでいく。
突風ではなく、常に暴風なので「やりすごす」ということができず、少しでも風の弱い場所を見つけながら姿勢を下げて進んでいく感じ。
特に鳳凰小屋分岐の直前はあまりにも風が強く、これ以上の行動は本当に危険と判断。
本当は白鳳峠か早川小屋まで行きたいと思っていたものの、鳳凰小屋分岐を早々に下ります。
(風が強すぎてここは写真無し。)
鳳凰小屋へ下ると風があっという間に弱まるのは分かっていたので、安全地帯に入って一安心。
トレースは無く膝上まで埋まるのでスノーシューに換装。
今回は長いスノーシューなので浮力があり、下りがかえって難しい。
沈まないけど、鳳凰小屋への下りは急なのでどうしても滑る。かといってツボ足ではめちゃくちゃしんどい。
ゆっくり下りながら鳳凰小屋手前まで降りると、なんと水が出ている、これは嬉しい誤算。今日は水つくりは無しだー。
鳳凰小屋は年末ということで営業中、テン場は4張と冬にしてはそこそこ。
時折強い風が吹くなかクロスオーバードームを設営して早々に着込む。寒い!
今日は出発前にゴハンを多めに食べたので、行動食はライトミールブロック2袋400kcalのみ、水は1L。
ビバークレーション1袋、スープ+カレー粉、鶏つくね1袋、チータラ40g、ミックスナッツ70gを食べて、水を多めに飲み、早々に就寝。
あまりにも寒かったのか、鶏つくね、チータラもかなりカチコチに凍っていて、油分多めの食事もここまでなるのは珍しい。
【2日目:鳳凰小屋→早川尾根→北沢峠、15時間】
ここでまさかのアクシデント、夜中の強風・突風でクロスオーバードームのポールの継ぎ目が破損(ひび割れて折れる)。
ポールのスリーブから破損部分が突きだしてしまい夜明けにテントから出ると…… 涙。
まぁファーストエイドキットの一環でダクトテープは常備していて、応急修理はできそうな感じだったので続行。
7時前に水を汲もうとすると、500mlの保温マグは上の方が凍り付いていて温めても開かず、使いものにならない。
例年4日目、5日目になるとこうなるのですが、今回は本当に気温が低いのを実感。900mlの山専ボトルに水を汲んで、
先行者2人を追って地蔵岳へ。先行者2人はほぼ空身。
森林限界を出る手前で、2人がストックからピッケルに換装している間に先行。
今日もアイゼン、ピッケルスタート。やはりトータルの行動時間を考えてのギアのチョイスが冬は本当に大事。
地蔵岳への急登は雪がついていたりザレていたりで不安定、風が強いなかなんとか上がっていきオベリスクへ到着。
すばらしい景色、今回の山行で一番の青色。
風があまりにも強くて景色を見ている余裕が無かったのですが、あとから写真を見てみたら本当に素晴らしい色でした。
稜線への登りはトレースが消えていて、暴風でなかなか前に進めない。吹きだまりを避けて夏道ではない小さな尾根を半分ほど登り、
ようやくトレースが残る夏道に復帰して稜線へ。稜線に上がると今日も、ものすごい暴風。
50m進むのにも何度も耐風姿勢をとったり岩をつかみながら1歩ずつ、1歩ずつ。
高嶺方面へ進むと当然トレースは無し。膝まで埋まったり、時折暴風のところはザレ場を進みながら進みます。
ここは高嶺が目の前に見えるのに、細かなアップダウンがあり、吹きだまりのようなところもたくさんあって本当に時間がかかります。
スノーシュー、アイゼンともほぼ同じくらいの時間だと思いそのままアイゼンで。高嶺の手前でようやく風が少し収まり、3時間15分かけてようやく到着。
高嶺山頂で小休止して白鳳峠への下り。ここがなかなか下りにくい。
トレースは無く、吹きだまりのようなところとガレ場、後半部分は上がカチカチ中はスカスカの雪に何度も足が埋まり、とても不安定。
スノーシューに変えるには雪が少なく、風も強いので早く抜けたいのになかなか進まない。
ようやく白鳳峠手前の樹林帯が見えてきて一安心。
白鳳峠に着くとスノーシュー日和な感じの脛から膝までといったところ。
ここからはストック、スノーシューで少しずつ少しずつ。
今回大きめを選んだNorthernliteのRACE ELITE、想像よりも浮力があり、沈まないのと、
沈まないゆえに爪がほどよく効き、急登でも滑らずにスイスイ登れます。
去年までのRACEは、小回りは利くものの体重+荷物が75kgを超えると沈み方が激しい感じがあり、急登も滑って厳しかったのでこれは当たりでした。
広河原峠までは細かなアップダウンを繰り返しながら樹林帯を進みます。
昨日よりも冷え込みは厳しくないものの例年よりはかなり寒い。汗をかいたりウェアを脱いだりすることはほとんどありませんでした。
広河原峠には淡々と到着。
ここからはちょっとした急登を登るのですが、ここもスノーシューでかなり楽に。
その後は細かいアップダウンを繰り返しながら、標高2,450m前後を進み早川小屋へ。
当然トレースは無く人の形跡は無し。早川小屋の入口は雪で半分埋まっていました。
ここまで7時間弱。序盤時間がかかったもののまずまず。
ここからは急登と細かなアップダウンを繰り返しながらアサヨ峰の二つ手前の小ピークまで進みます。
小ピーク手前には15時過ぎには到着し、ここでアイゼン・ピッケルに換装。
ここからがものすごい傾斜40度、50度の急登のラッセルの始まり。もう、とにかく進まない。
雪がスカスカなので膝で押しても固まらず、10cm登ってはなんとか足のひっかかるところを見つけて、
両サイドの木をつかんだり岩に手をかけたりしながら、少しずつ、少しずつ這い上がる。
標高差は100m程度なのに、とにかく進まない… 急速に日が落ちていき夕暮れへ。気温もどんどん下がっていく。
一つめのピークを過ぎ稜線を進み出すと、とにかく足が埋まり進まない。
だけどせっかく暖まったカラダを冷やしたくないのと、風が強いのでスノーシューに換装するにもできず。
時折岩陵のミックス帯や急坂も出てくるのでスノーシューでは厳しいところも。
そして二つめのピーク手前で暗くなりライト点灯。目の前の雪面を照らしながら、急登を一歩ずつ這い上がります。
クラストしていないので足が埋まり、ハイマツ帯や夏道を行ったり来たりしながら、少しでも進みやすいところをなんとか前へ。
二つめのピークを過ぎると、アサヨ峰のピークが、高い……
夏場ならなんてことのない登りが、とてつもなく高く見えます。
脛までのラッセルを繰り返し、なんとかかんとかアサヨ峰へ。19時過ぎ。
黒戸尾根の七丈小屋付近のテン場がわずかに明るい。
アサヨ峰から栗沢山へは甲斐駒方面に下ればいいのですが、雪の夜だと下る方向が少し分かりにくい。
ルートファインディングを慎重にしながら、稜線を下っていくと、冬場はアサヨ峰のピークを通らずにハイマツ帯の上をトラバースして栗沢山へ向かえることを発見。
これも厳冬期ならではの山の楽しみです。
ミックス帯とラッセルに苦しめられながら栗沢山手前の小ピークへ。
ここで微妙に尾根を右から左に乗り換えて最後の登りに取り付くのですが、暗くて分かりにくい。
慎重にルートファインディングしながら這い上がり、ようやく20時15分に栗沢山山頂。
ここからは天国、トレースがしっかりあるのでサクサク下れます。
風も弱まり、星空の中をハイマツ帯のトレースをたどって下ります。
途中からミックス帯になり、樹林帯に入れば仙水峠は目の前。ここで初めて時計を落ち着いて見て、20時40分であることにビックリ……
仙水峠からは甲斐駒からのトレースも重なりとても歩きやすくサクサクと。
仙水小屋では水場の水が出ていてゴクゴク。
21時半頃には北沢峠のテン場到着。テントは20張くらい? さすが年末年始の営業小屋がある所は多い。
クロスオーバードームの折れたポールをダクトテープで補修し、テン場の奧の静かな方に設営、ほぼ問題なし。
今日の行動食はライトミールブロック7袋1400kcal、水は800ml。
稜線でなかなかザックを降ろしての補給ができなかったので、テン場でさらに水を500mlほどゴクゴク。
ビバークレーション1袋、スープ+カレー粉、鶏つくね1袋、チータラ30g、ミックスナッツ70gを食べて、23時に就寝。
早川小屋から7時間かかるとは思わなかった…
【3日目:北沢峠⇔仙丈ヶ岳、6時間半】
冬のテン場は早く、周りは2時、3時頃から動き出す人もいるので、
周りのアイゼンの音や話し声を聞きながら6時過ぎまでウトウト。
明るくなってきたので起きるとさすがにテントの中は結露でバリバリ、3日目にしてこの状態はやはり気温の低さを物語っていました。
Hiker’s DepotさんのWinter Bag UDDを使っているのですが、結露の細かい氷がシュラフに落ちてきて、超撥水のダウンとはいえど氷が体温で溶けて湿り、ロフトが失われ寒い…
結露はしないので、普段はシュラフカバーを使わなくても全く問題ないのですが、今回ばかりはシュラフカバーも選択肢の一つだと思いました。
朝食は夕食と同じパターンで済ませ、今日はゆっくりとテントを撤収し8時頃に出発。
仙丈ヶ岳への登山道はしっかりトレースがあり、アイゼン・ストックでスムーズに登れます。
ここで小学生低学年ぐらいの男の子を連れた3世代の親子合わせて4人をパス。こんな小さいころから絶景の雪山に登れてうらやましい。
昨日までよりも少し暖かく、風も強くないので、すこし暑くなりウェアを調整したりしながら2時間弱で大滝ノ頭に到着。
小休止しているとやはり風が抜けて寒い。今回は本当に気温が低い。
一気に4レイヤーを着込み、6合目から稜線に出て小仙丈ヶ岳への登り。
登りに苦しんでいる先行者がたくさん見えます。
小仙丈手前の急登で、小学校高学年ぐらいの同じく親子3世代が小休止。
コンディションが厳しくないからこそ休憩できるポイントでしたが、風が強かったら厳しかったかな…
こちらは淡々と1歩ずつ登り、ほとんどのみなさんが空身に近い装備で登るなか1人13kgを担いで姿は少し変わっているように見えたようです。
別の人から、仙丈ヶ岳を越えてどこへ行くのかと聞かれ、本当は仙塩尾根を両俣小屋方面へ行きたかったのですが、
明日午後以降吹雪く予報になっていたのと、明日以降稜線の風がまた強まる予報だったので仙塩尾根は取りやめ。
小仙丈に到着すると風は穏やかで薄日も。仙丈ヶ岳方面が素晴らしい。
ここからは登りもなだらかになりサクサクと進みます。
風も強くなく、少し暖かいぐらいの絶好のコンディション。
3,000m近くの稜線まで上がると20人ほどのパーティと4人ほどのパーティがまさに登頂しようとしていて、景色が若干残念な感じ…
下山してくる人も何人かいるなか、右手に仙丈カールを眺めながら最後のちょっとしたリッジを進みます。
仙丈ヶ岳山頂には4時間で到着。
先行のパーティは大はしゃぎ、飛んだりはねたりしている人や、感極まって泣いている人も。
本当に、絶景。冬の仙丈、何度来ても素晴らしいです。
仙塩尾根方面は雪はそこそこ、雪の量だけなら縦走できなくはない感じでしたが、また来シーズン以降にとっておきます。
パーティがいなくなるまで小休止、頂上で落ち着いて景色を楽しみ北沢峠へ戻ります。
下山は速いです。
スピードを出すと汗をかいてしまうので淡々としたスピードでトレースをたどります。
2,950m付近で先ほどの小学校高学年ぐらいの親子3世代、
2,800m付近で最初の親子3世代4人連れに会い、なんとか13時半頃には登頂できそう。大丈夫かな。
どんどん下り、北沢峠には2時間15分ほどで下山。あっという間。
テン場に向かうところで追いついた先行者の方と談笑しながら小屋方面へ。
今日はライトミールブロック5袋1,000kcalに水を600ml。
900mlの山専ボトルも上の方が凍りつき、体温で温めて融かすのに時間がかかったので飲んだ水は少なめ。
小屋ではポカリスエットを2本丸飲み。営業小屋のありがたさを本当に実感。
ようやく明るい時間にゆっくりと設営ができ、きちんと写真も撮れました。
明るい中でお湯を沸かし、夕食セットを食べながら明日どうするかを考えます。
午後からは吹雪く予定、明後日1月2日は冬型が強まり暴風で稜線での行動は困難。
甲斐駒に登ることも考えましたが、昨日の疲労も考えて明日は早めに下山することに決めました。
16時過ぎにはシュラフに入り、18時頃いったん起きてトイレに行き、小屋でさらにポカリスエットを1本飲んでまたシュラフへ。
【4日目:北沢峠→広河原→夜叉神の森、6時間15分】
年越しの夜はみなさん賑やか、周りのテントは24時を過ぎても話し込む人がたくさん。
決して飲みながらうるさいわけではないのだけれど、静寂のテント場というわけでもなく、1時前には起床。
ゆっくりと食事をしながら準備をし、2時半頃にストック・スノーシューで雪の南アルプス林道を広河原方面へ。
1人分のトレースがあるものの、気温が低く凍っていて、ボコボコとして歩きにくい。
かといって締まりきっていないので、トレースの無いところは沈んで歩きにくい。
1kmほど進むと車が入った跡があり、ここからはスノーシューを外しスパイクはつけずに歩き。
変わらずボコボコとして歩きにくいものの、野呂川出合までは下り基調で、徐々に雪が減っていく。
4kmほどで野呂川出合を過ぎると、谷の地形の関係なのか一気に雪が減り、
凍結したアスファルトと雪がミックスした状態に。
徐々に乾いたアスファルトも出てきて、ツルツルに滑ったり乾いた路面を淡々と歩いたりしながら合計約11kmで広河原へ。
広河原に着く頃にはほぼ雪無し。建物2階の入口前にはテントが1張。
どこから来たのだろう…? 北岳から下りてアルキ沢橋から歩いてきたのかな?
ここで5時過ぎ。
ここからは少し登り返して下りながらさらに15kmの林道。
徐々に明るくなり始めます。直線的にいければ4,5kmは短縮されるのですが、トラバースをしながらクネクネと進みます。
鷲ノ住山は、冬の北岳限定のような通過場所。
池山吊尾根から八本歯を通って北岳に登るルートの場合、奈良田から歩くか、夜叉神からここ鷲ノ住山を通ってアルキ沢橋まで行くことになります。
ここを通ったことのある人は本当に少ないと思います。
ここまで来れば残り5km弱、最後は1km以上の長いトンネル。
当然夏場のようにライトはついてません。
この日は工事関係者の車輌も通らないからなのか、シャッターも閉まっていて、右側の扉を開けて外に出ます。
出られなかったらトンネルを戻って、夜叉神峠の反対側から峠を越えて降りることになっていたので、開いて良かった…
そんなこんなで3泊4日の年末年始山行は今シーズンも無事終了。
思えば、一昨年の4日間で荒川前岳まで行けたのが奇跡のようです。
本当にコンディションに恵まれ、風も強くなく、天気も崩れず、雪は多くなく、気温もほどほど。
あんなコンディションはもう無いのかもしれず、去年のような猛ラッセルや、今年のような暴風が当たり前の厳冬期南アなのかもしれません。
荒川前岳~赤石岳~聖岳は唯一の冬季未踏区間なので、どこかの3連休あたりにコンディションが良ければ、聖岳東尾根あたりから赤石、荒川とラウンドしてみたいと思っています。
そして、来シーズン以降もまた年末年始は、TJARコースをたどってみたいと思っています。