九州脊梁トレイルジャーニー
トルデジアンの前に一回ぐらい長距離レースに出たいな。7−8月ぐらいがいいな。休みを取りやすければ尚いいな。と思っていたところ教えてもらったのが、8月の九州脊梁トレイルジャーニー。ほとんど人が通らない山奥のトレイルを3日で160キロのステージレースで定員は20人。
ちょうど実家が熊本なので、レースに出るついでに帰省できるし、なによりお盆休みと重なってるからお休みも取りやすい。さらに今まで参加したことのないステージレースなので、その勝手がどうなってるのかも知りたいことで参加を決定。
通過する集合は道の駅なので車中泊して出る人も多いところ、ワタシは父親に送ってもらって久しぶりの野宿。朝4時にスタートして明るいうちにステージを終了し、宿で一泊して再び朝4時にスタート。それを3日間こなす予定が台風で日程と距離が短縮され、2日間で80キロを走るものとなりました。
スタートして約2時間は登りが続き、その後は球磨川の100マイル大会と似た、めったに人が通らないトレイル。基本は尾根道であるものの、広いためにどこを通るのが正解かわかりにくいところもあります。目を凝らして踏まれた部分をトレースしたり、路面の感触が固いところを選んで走ったりと、ルートファインディングは必要です。
宿へ向かう最後の下りはこれまでのレース経験で一番傾斜がきつく、久しぶりに黒爪ができ、後ろに付いていたスイーパーの両足裏の前半分が水ぶくれになるほど。尾根道をおりて舗装路を少し走り、予定の民宿「山女魚荘」に到着。
到着した瞬間にタオルと浴衣を渡されて温泉へ。ドロドロベタベタのランナー状態から、一転して浴衣を着てさっぱりした観光客になりました。もちろん風呂上がりに渡される缶ビール片手に、今日の反省会をやるのはこの上もない楽しみです。さらに夕食の時刻になると、宿の名前に違わず山女魚づくしの料理にもてなされました。この天国と地獄のスムーズな展開の速さにも、主催者の手際の良さを感じました。
翌朝も4時にスタートして明るいうちに終わる展開だったものの、この日は調子が出ずに関門でリタイア。それでもお腹いっぱい静かなトレイルを楽しめました。関門からはゴールまで送迎してもらい、シャワーを浴びて終了。ここも広い場所を確保してあったので、のんびり反省できました。
九州脊梁は熊本と宮崎の県境にあり、登山者は少ないもののトレイルのイベントはさかんに開かれているエリア。防水紙でミウラ折りの本格的な登山地図も販売されています。保存状態がよくて屋久島並みの苔むした岩場も楽しめるので、山々を独り占めして楽しみたい人にお勧めです。