この類の本を初めて購入しました。8年ほど前に自分が山を走り始めた頃は、こういった本はなかったように思う。ランニング雑誌にはトレラン特集なるものが組まれていたりするものの、ロードランニングへの効果が主な視点であり、ランニング以前に認識すべき、「山に入る」という基本的な概念が欠けているものが多かったように思える。一通りの装備は紹介されているが、その使い方や意味、そしてマナー問題に関してもページスペースの割り方は少ないものでした。以前から自分のブログでも指摘していたのですが、安全に対する考え方や、昨今のマナー問題の一端に、主要ロード系ランニング雑誌の責任もあると自分は思っています。それらに比べ、この本では、山でのアクティビティーとしてのトレイルランニング、スカイランニングがまず根底にあり、そこが基軸となっているので、1つのテーマを掘り下げたり、多方面に話題を振ってもブレや矛盾がなく、小川壮太プロの山岳アスリートとしての一貫した哲学が見受けられます。特に、ページ下部欄で小さくコラム風に書かれている内容は、「あー、それそれ」と、他の入門書や雑誌にも書かれていないけれど、知っておくととても有意義なことが説明されています。これ以上はネタバレになりますので、あとは密林通販、全国有名書店でどうぞ。
Dance With The Mountains
小川壮太プロの本
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