■開催決定の日
1年延期されて、開催の決定がスタートの19日前。これは東京モンは来るな、ってことかなと思いながら発表日にサイトを見ると「開催」とキタ。うわっ、毎朝5キロの体調維持ランしかやってなかったぞ。こんなんで走れるのか?いつものカッコでリタイアはみっともないので、完走に向けてのゴングが鳴った。
■長距離走れるのか?
短い距離しか走ってなかったので、大会までの計画を考えた。発表が月曜なので、たんまり走れる週末は2回だけ。まず平日の体調維持ランはちょっと心拍数上げ目にして、1回めの休日は定番の高尾~陣場で様子見。2回めは高尾~陣場に南高尾と藤野を取り入れた45キロのコース。3回めがもう本番となる。
■受付
久しぶりのレースなので、懐かしい顔がいっぱい。ついつい話し込んでしまうけれど、テンション上がって眠れなくなるので、抑えめに受付やって離れたところで車中泊とした。
■スタート
雨予報がずれて曇りだったものの、前日の雨で滑りやすい。しかも踏み固められていないトレイルなので、思った以上に滑るし木の根も露出して罠のように足がひっかかる。初日だけで3回の尻もちと3回の大転倒となった。
■66キロ地点
夜が明けて最初の山塊を抜けて麓に降りると66キロ地点。3時間半の余裕ができてドロップバッグも用意してあるけれど、まだ6時前で眠るには早いから先に進む。
■100キロ地点
寝ると決めていたエイドに到着した時は、1時間溶かして2時間半の余裕。奥に仮眠用のエリアがあったので、エアマットやエスケープヴィヴィで寝床を作って寝る。4時半で追い出されるので4時に起きるはずが、目が覚めたら4時15分だった。タイマーかけてなかったのが敗因。
■最後の山塊
眠くて幻覚を見ながらも尾根にたどり着くと、木がまばらで苔むして、明瞭なトレイルもないエリアが現れた。普通には見られない風景でゆっくり休みたいところだけど、風が強くてたまらない。
■141キロ地点
下り始めると風がなくなり日も出てきたので、ここで初めて短パン半袖になった。次のエイドはソーセージ、カレー、ポトフ、とあるのがスタート前から気になっていたので、頭はそればかりで走る。エイドに到着するとカレーは売り切れだけど、ポトフは在庫あり。地元の専門店が作るポトフだけあって、ソーセージもベーコンも本物が使われてるハイクオリティな味わいでびっくり。
■小さいけどラスボス
あとはゴールまでに499mと361mの山を残すだけの31キロのロード戦。と思っていたものの、パンチある登りで大幅に時間をロスする。361mとなめてたから「もう終わりかな?」が10回ぐらい出てきて、余計に心理的な打撃となった。
■チェックポイントはどこ?
最後のエイド兼チェックポイントまでのコースはいきなり誘導員が少なくなった。しかも暗くて頼りになるのはスマホのGPSのみ。道路にレースの警備員さんがいたものの「どこがエイドか知らない」とキタ。よく見ると周りにエイドを探しているランナーが5-6人いた。
■半べそラン
運良くスイーパーがやってきて、誘導されてエイドに入った。もう2時間しかないので5秒チャージでゼリーを飲み込んでリスタート。ゴールまでの15キロを2時間以内で走らないといけないものの、地面は未舗装でたまに転んだり反対側に渡らされたりと罰ゲーム感いっぱい。キロ8分を刻めば余裕だけど、GPSがわりの初代iPhoneSEは低温でバッテリー5%になり、GPSウォッチは4時間前に電池が切れてるし、なにより157キロ山中を走った後だから堪える。
■やっとのゴール
ゴール会場が見えるものの、途中で道がわからなくなり、橋の下の行き止まりに入り込んだりして大幅なタイムロス。その後、対岸から大声で誘導してもらえたりして、制限時間の3分ちょい前にゴールできた。後ろに2人。午後10時ということもあり、みなさんすぐに撤収。
■リバイバルのために
復興がテーマだけに、災害の爪痕は想像を超えていた。各所の崩落現場は手つかずのまま、鉄道もレールが浮いたまま、道路脇のネットには流木やゴミが絡まったままだった。そんなエリアにイベントを誘導して、復興への刺激を!の場合、トレイルランニングはぴったりだ。スタートとゴールが整備されていれば、道路が崩落していても倒木があっても駆け抜けられるし、イベントが開催されると地元経済や地元の方々にも元気や刺激を与えられると思う。ワタシは寄付をするほど良い人じゃないけど、トレイルランニングを通して地域経済や地元の方々の刺激になるのなら奮って参加したい。現地の勝手がわかったこともあり、来年の大会が楽しみだ。